中小企業の会議、AIで議事録作成を5分に短縮する方法
「会議のたびに議事録作成で半日が潰れる」「担当者が忙しくて、議事録が3日後にやっと出てくる」——中小企業の現場では、こうした悩みが後を絶ちません。
録音データを聞き直し、要点をまとめ、体裁を整える。この作業に貴重な人材の時間を費やしていませんか?
本記事では、生成AI顧問として数多くの中小企業を支援してきた経験から、AIを活用して議事録作成を5分に短縮する具体的な方法を解説します。ツール選定から定着のコツ、さらに過去の会議内容を瞬時に検索できる発展活用まで、すぐに実践できる手順をお伝えします。
目次
議事録作成が「半日仕事」になる理由
【結論】議事録作成に半日かかるのは「録音→聞き直し→まとめ」という非効率な工程が原因。この作業自体をAIに任せることで、本来の目的を損なわず大幅な時間短縮が可能。
1時間の会議の議事録を作成するのに、なぜ半日もかかってしまうのか。その原因は、従来の議事録作成プロセスにあります。
従来の議事録作成プロセス
会議中にメモを取る
発言を聞きながら要点を書き留める。しかし議論についていくのが精一杯で、メモが断片的になりがち。
録音データを聞き直す
1時間の会議なら、聞き直しだけで1時間以上。聞き逃した部分を巻き戻す時間も加わる。
要点をまとめて体裁を整える
決定事項、ToDo、次回予定などを整理し、読みやすい形式に整える。ここでさらに1〜2時間。
結果として、1時間の会議に対して4〜5時間の作業が発生する。これが「半日仕事」の正体です。
議事録の本来の目的を見直す
そもそも、議事録を作成する目的は何でしょうか。大きく分けて2つあります。
この2つの目的を達成するために、人間が半日かけて作業する必要があるでしょうか。答えはNoです。AIで十分に代替できる業務なのです。
AI議事録とは?5分で完了する仕組み
【結論】AI議事録とは、音声認識による自動文字起こしと、生成AIによる要約・整形を組み合わせた仕組み。録音さえすれば、5分で完成度の高い議事録が作成できる。
AI議事録の定義
AI議事録とは、会議の音声データをAIが自動で文字起こしし、さらに要点抽出・フォーマット整形まで行う仕組みです。従来の「人間が聞いてまとめる」プロセスを、AIが数分で完了させます。
従来の方法とAI議事録の比較
時間にして約98%の削減。週に5回会議がある企業なら、議事録作成だけで週20時間以上の工数削減につながります。
AI議事録導入で失敗する3つのパターン
【結論】AI議事録の導入失敗は「ツール選定の迷い」「音声認識精度への不満」「結局使われなくなる」の3パターンに集約される。事前に対策を知っておくことが定着の鍵。
AI議事録ツールを導入したものの、うまく活用できていない企業は少なくありません。失敗パターンを事前に把握しておきましょう。
パターン①:ツール選定で迷い続ける
「どのツールがベストか」を調べ続け、導入が進まないケースです。AI関連ツールは選択肢が多く、比較検討に時間をかけすぎると、いつまでも始められません。
パターン②:音声認識の精度に不満を持つ
「文字起こしの精度が低い」「専門用語が認識されない」といった不満から、使用をやめてしまうパターンです。しかし、2025年現在の音声認識技術は大幅に向上しており、適切なツールを選べば実用レベルの精度が得られます。
パターン③:結局誰も使わなくなる
最も多いのがこのパターンです。導入したものの、録音を忘れる、使い方がわからない、毎回プロンプトを入力するのが面倒——といった理由で、気づけば従来の方法に戻っています。
⚠️ 注意
ツールを導入しただけでは定着しません。「誰がやっても同じ結果が出る仕組み」を作ることが重要です。次のセクションで具体的な手順を解説します。
こうした失敗を防ぎ、確実にAI活用を定着させたい場合は、専門家のサポートを受けることも有効です。生成AIコンサルティングでは、ツール選定から運用定着まで一貫して支援しています。
5分で議事録を作る具体的手順
【結論】AI議事録を定着させる鍵は3つ。①録音媒体をトップダウンで決める ②フォーマットを定型化する ③Gems・GPTs・Projectにプロンプトを事前設定する。
ここからは、実際に5分で議事録を作成するための具体的な手順を解説します。
手順①:録音媒体をトップダウンで決定する
最も重要なのは、録音する媒体を会社として統一することです。「各自の判断で」としてしまうと、録音忘れや形式のばらつきが発生します。
💡 ポイント
録音媒体は経営層やマネージャーがトップダウンで決めてください。「〇〇の会議は必ず△△で録音する」というルールを明文化することで、属人化を防げます。
手順②:議事録フォーマットを定型化する
議事録のフォーマットを統一しておくことで、誰が作成しても同じ品質のアウトプットが得られます。以下は基本的なフォーマット例です。
【議事録フォーマット例】
■ 会議名:
■ 日時:
■ 参加者:
■ 議題:
■ 決定事項:
■ ToDo(担当者・期限):
■ 次回予定:
手順③:Gems・GPTs・Projectにプロンプトを事前設定する
毎回プロンプトを入力するのは非効率です。各AIツールの「カスタム設定機能」を活用し、プロンプトを事前に登録しておきましょう。
これにより、音声データをアップロードするだけで、統一フォーマットの議事録が自動生成される状態を作れます。
全体フロー
会議を録音する
統一された録音媒体(tl;dv、Google Meet、スマホ等)で録音
音声データをAIに投入
事前設定したGems/GPTs/Projectに音声ファイルをアップロード
議事録完成(約5分)
統一フォーマットの議事録が自動生成。必要に応じて微調整
「議事録作成は人間がやるべき業務ではありません。新人教育のためという意見もありますが、それならもっと価値の高い仕事で経験を積ませるべきです。定型作業はAIに任せ、人間は判断や創造性が求められる業務に集中する。これがこれからの働き方です」
— 生成AI顧問の視点
このような業務のAI化を社内で進めたい場合、生成AI顧問サービスとはで提供しているような伴走型の支援が効果的です。ツール選定から運用定着まで、継続的にサポートを受けられます。
おすすめツール比較【2025年2月版】
【結論】中小企業におすすめのAI議事録ツールは、tl;dv(高機能)、Google Meet録音機能(Workspace利用企業向け)、スマホ音声機能(無料)の3つ。自社の環境に合わせて選択する。
実際に中小企業で活用されているツールを紹介します。
Google Workspaceユーザーへのおすすめ
Google Workspaceを利用している企業は、Google Meetの録音・文字起こし機能を積極的に活用してください。追加費用なしで高精度な文字起こしが可能です。文字起こしデータをGeminiに投入すれば、すぐに議事録が完成します。
コストをかけたくない場合
予算が限られている場合は、スマホの音声認識機能を活用しましょう。iPhoneもAndroidも、標準機能で文字起こしが可能です。対面会議でスマホを置いて録音し、文字起こしデータをAIに投入する方法であれば、追加コストゼロで始められます。
NotebookLMで過去会議を「検索可能」にする
【結論】作成した議事録をNotebookLMに蓄積すれば、過去の会議内容を自然言語で検索できる。「あの件、いつ決まったっけ?」という探す時間も大幅に削減可能。
AI議事録の効果は、作成時間の短縮だけではありません。蓄積した議事録を「検索可能な状態」にすることで、さらなる生産性向上が見込めます。
NotebookLMとは
NotebookLMは、Googleが提供するAIノートツールです。複数のドキュメントをアップロードし、その内容に対して自然言語で質問できます。議事録を蓄積しておけば、「〇〇プロジェクトの予算が決まった会議はいつ?」といった質問に即座に回答を得られます。
活用イメージ
議事録作成の5分だけでなく、過去情報を探す時間まで削減できる。これがAI議事録の真価です。
このような業務効率化を実現したい企業様には、選ばれる理由で紹介しているような、業務可視化から定着支援までの一貫したサポートが有効です。
よくある質問
まとめ
この記事のまとめ
- 議事録作成に半日かかるのは「録音→聞き直し→まとめ」という非効率な工程が原因
- AI議事録を活用すれば、作成時間を半日から5分に短縮できる(約98%削減)
- 定着の鍵は「録音媒体のトップダウン決定」「フォーマット定型化」「Gems/GPTs/Projectへのプロンプト事前設定」
- おすすめツールはtl;dv、Google Meet録音機能、スマホ音声機能の3つ
- NotebookLMに議事録を蓄積すれば、過去会議の検索時間も大幅に削減可能
議事録作成は、もはや人間が時間をかけて行うべき業務ではありません。AIを活用することで、貴重な人材の時間をより価値の高い仕事に振り向けることができます。
「どのツールを選べばいいかわからない」「導入したが定着しない」といったお悩みがあれば、無料相談の流れをご確認のうえ、お気軽にご相談ください。業務可視化から定着支援まで、一貫してサポートいたします。
執筆者
吉元大輝(よしもとひろき)
株式会社BoostX 代表取締役社長
中小企業の生成AI導入を支援する「生成AI伴走顧問」サービスを提供。業務可視化から定着支援まで、一気通貫で企業のAI活用を推進している。
※本記事の情報は2025年2月時点のものです。
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