生成AIに何を聞けばいいかわからない…|コピペで使える業務別プロンプト30選
「議事録作って」——ChatGPTにそう入力して、返ってきた文章を見て首をかしげた経験はありませんか。
ある企業の担当者も、まさにこの状態でした。生成AIのアカウントは作った。でも「何を聞けばいいか分からない」まま放置して2ヶ月。たまに使っても、ふんわりした回答しか返ってこない。「やっぱりAIって使えないのでは」と感じ始めていたそうです。
でも、原因はAIの性能ではありません。聞き方——つまりプロンプトの組み立て方を知らなかっただけ。この記事では、業務別にそのままコピペで使えるプロンプト30個と、自分でカスタマイズするコツをまとめました。テンプレートを使うだけで、AIの回答精度は別物になります。
生成AIの全体像や始め方から押さえたい方は、「AIって何から始めればいい?」中小企業の経営者向け生成AI活用スタートガイド【2026年版】をまず読んでみてください。
目次
- 1. 「何を聞けばいいかわからない」の正体はプロンプト以前の問題
- └ 1-1. コンテキスト(文脈情報)がないとAIは動けない
- └ 1-2. まず業務を言語化するところから
- 2. 良い質問の4要素とBefore/After
- └ 2-1. 4要素の解説
- └ 2-2. Before/After比較
- 3.【営業・マーケ・企画】コピペで使えるプロンプト15選
- └ 3-1. 営業プロンプト5選
- └ 3-2. マーケティングプロンプト5選
- └ 3-3. 企画プロンプト5選
- 4.【総務・人事・経理・日常業務】コピペで使えるプロンプト15選
- └ 4-1. 総務・人事プロンプト5選
- └ 4-2. 経理プロンプト5選
- └ 4-3. 日常業務プロンプト5選
- 5. テンプレートを「自社専用」にカスタマイズする3ステップ
- └ 5-1. ステップ解説
- └ 5-2. カスタマイズが難しいと感じたら
- 6. よくある質問
- 7. まとめ
「何を聞けばいいかわからない」の正体はプロンプト以前の問題
AIに何を聞くかを考える前に、自分の業務を言語化し「コンテキスト(文脈情報)」として渡す。これだけで回答精度は劇的に変わります。
プロンプトのテクニックを学ぶ前に、もっと手前の話をさせてください。
生成AIは「超優秀だけど、あなたの会社のことを何も知らない新入社員」です。入社初日の新人に「議事録作って」とだけ言ったら、どうなるか想像できますよね。会議の目的も参加者も決定事項も知らない状態では、まともな議事録は書けません。
AIもまったく同じ。プロンプトの前に、業務の言語化が必要なんです。
コンテキスト(文脈情報)がないとAIは動けない
コンテキストとは、AIに渡す「背景情報」のこと。具体的には、あなたの業種・役職・業務の目的・読者(相手)・求めるアウトプットの形式——こうした情報をまとめてAIに伝えることを指します。
たとえば「メール作って」だけだと、AIはビジネスメールなのかプライベートなのかすら分かりません。でも「建設業の現場監督として、元請けに工期延長を相談するメールを書いてほしい。丁寧だが簡潔に」と伝えれば、一発でそれらしい文面が返ってきます。
ここが、AIを「使える」と感じる人と「使えない」と感じる人の分かれ目。
「プロンプトのテンプレートを100個覚えるより、自分の業務を3行で説明できるようになるほうが、AIの活用度は上がる」——これは現場で何度も実感してきたことです。
— 生成AI顧問の視点
まず業務を言語化するところから
とはいえ「業務を言語化しろ」と言われても困りますよね。ここでは3つの質問に答えるだけで十分です。
① この業務は誰のために、何を達成するためにやっているか?
② 完成形はどんな形式か?(メール/資料/リスト/報告書)
③ 守るべき条件やルールはあるか?(文字数、トーン、期限など)
この3つを書き出してからAIに渡す。たったこれだけで、「何を聞けばいいか分からない」という悩みはほぼ解消します。
まだ生成AIの初期設定が済んでいない方は、生成AIの始め方|ChatGPT・Gemini・Claude・Copilotの登録から最初の質問まで完全ガイドで手順を確認してみてください。
良い質問の4要素とBefore/After
AIへの質問は「役割」「目的」「条件」「出力形式」の4要素を含めると、回答精度が格段に上がります。
4要素の解説
プロンプトに含めるべき要素は、たった4つ。難しい用語は一切ありません。
この4つを全部入れる必要はありません。ただ、「目的」と「条件」の2つだけでも意識すると、AIの出力は見違えるほど良くなります。
Before/After比較
実際にどれくらい変わるのか、見てみましょう。
Before→Afterの違いは「テクニック」ではなく、単に情報量の差です。AIに背景を伝えたかどうかだけで結果が変わっている。
ポイント
「プロンプトが難しそう」と感じている方へ。プロンプトは魔法の呪文ではなく、仕事の依頼書です。上司や同僚に仕事をお願いするとき、目的と条件を伝えますよね。AIにも同じことをするだけ。それ以上でもそれ以下でもありません。
【営業・マーケ・企画】コピペで使えるプロンプト15選
営業メール、提案書、SNS投稿、企画書——成果に直結する15テンプレートを、使う場面と期待出力つきで紹介します。
営業プロンプト5選
❶ 新規アポ獲得メール
使う場面:新規開拓のファーストコンタクト / 期待出力:簡潔で返信しやすいメール文
❷ 商談後のフォローアップメール
使う場面:商談直後のお礼メール / 期待出力:「ちゃんと聞いてくれていた」と思わせるメール
❸ 競合比較の想定問答
使う場面:商談準備・ロープレ / 期待出力:切り返しトーク集
❹ 提案書の骨子作成
使う場面:提案書の構成設計 / 期待出力:スライドに落とし込める骨子
❺ 失注理由の分析と次の打ち手
使う場面:失注後の振り返り / 期待出力:表面的でない原因分析と具体的な改善案
マーケティングプロンプト5選
❻ SNS投稿文の作成
使う場面:SNS運用の投稿作成 / 期待出力:クリックしたくなる投稿文3案
❼ メルマガ件名のA/Bテスト案
使う場面:メルマガ配信前の件名設計 / 期待出力:意図が明確な件名5案
❽ LP(ランディングページ)のキャッチコピー
使う場面:LP制作・広告クリエイティブ / 期待出力:切り口の異なるコピー4案
❾ 顧客事例インタビューの質問設計
使う場面:導入事例の取材準備 / 期待出力:取材当日にそのまま使える質問リスト
❿ ブログ記事の構成案
使う場面:オウンドメディアの記事企画 / 期待出力:そのまま執筆に入れる構成案
企画プロンプト5選
⓫ 新規事業のアイデア出し
使う場面:経営会議の事前準備 / 期待出力:検討に値するアイデアのたたき台
⓬ 社内プレゼンのストーリー設計
使う場面:社内稟議・プレゼン準備 / 期待出力:10分プレゼンの設計図
⓭ SWOT分析
使う場面:経営計画策定 / 期待出力:戦略オプション付きのSWOT表
⓮ 会議アジェンダの作成
使う場面:定例会議の準備 / 期待出力:配布できるアジェンダ
⓯ 業界動向のリサーチ要約
使う場面:経営判断の情報収集 / 期待出力:簡潔な業界レポート
生成AIを本格的に業務に取り入れる第一歩として、生成AI初日にやるべき業務TOP5も参考になります。
【総務・人事・経理・日常業務】コピペで使えるプロンプト15選
バックオフィス業務こそAIの得意領域。定型文作成、チェック、要約——手を動かす前にAIに下書きさせるだけで、毎日30分は浮きます。
総務・人事プロンプト5選
⓰ 社内通知文の作成
使う場面:社内制度変更の告知 / 期待出力:そのまま社内メール・掲示に使える通知文
⓱ 求人票の作成
使う場面:中途採用の求人作成 / 期待出力:応募したくなる求人原稿
⓲ 面接質問リストの作成
使う場面:面接準備 / 期待出力:面接官がそのまま使える質問シート
⓳ 就業規則の変更案チェック
使う場面:規程改定時のセルフチェック / 期待出力:読みやすさ観点のレビューコメント
⓴ 研修カリキュラムの設計
使う場面:研修計画の策定 / 期待出力:上長に提出できるカリキュラム表
経理プロンプト5選
㉑ 経費精算ルールの社内FAQ作成
使う場面:社内ルールのFAQ整備 / 期待出力:社内ポータルに掲載できるFAQ
㉒ 予算と実績の差異コメント
使う場面:月次報告資料の作成 / 期待出力:報告書に転記できる差異コメント
㉓ 請求書の送付メール
使う場面:毎月の請求書送付 / 期待出力:コピペで使える送付メール
㉔ 仕訳の確認・勘定科目の判断
使う場面:仕訳に迷ったとき / 期待出力:根拠付きの仕訳案(最終判断は税理士へ)
㉕ 資金繰り表のフォーマット提案
使う場面:資金繰り管理の仕組み構築 / 期待出力:すぐ使えるフォーマットとサンプル
日常業務プロンプト5選
㉖ 議事録の作成
使う場面:会議直後の議事録作成 / 期待出力:5分以内に共有できる議事録
㉗ 長文メールの要約
使う場面:大量のメール処理 / 期待出力:要約+返信アクションの整理
㉘ お詫びメールの作成
使う場面:ミス対応のメール作成 / 期待出力:信頼を損なわないお詫びメール
㉙ 日報のテンプレート
使う場面:日報フォーマットの整備 / 期待出力:入力しやすいテンプレート+記入例
㉚ タスクの優先順位づけ
使う場面:朝の業務整理 / 期待出力:やるべき順序が明確なタスクリスト
生成AIに社内データを渡す際のルール作りについては、社内データを安全にAIへ渡すためのルール整備ガイドもあわせて読んでおくと安心です。
テンプレートを「自社専用」にカスタマイズする3ステップ
テンプレートはあくまで入り口。自社の業務・用語・ルールを加えてカスタマイズできれば、AIは本当の戦力になります。
ステップ解説
テンプレートをコピペするだけでも十分使えます。ただ、もう一歩踏み込むと成果はさらに上がる。やり方は3ステップです。
ステップ1:テンプレートをそのまま使ってみる
まずは何も変えずにコピペ。AIの出力を見て「ここは違うな」「ここはもっとこうしたい」と感じるポイントをメモしてください。
ステップ2:自社固有の情報を追加する
「条件」の欄に、自社の業種・規模・使っているツール・社内ルールを書き足します。たとえば「当社は従業員12名の建設会社で、会計ソフトはマネーフォワード」と加えるだけで、回答の具体度がまるで変わります。
ステップ3:出力形式を指定する
「表形式で」「箇条書き3つで」「メール文として」——出力の形を指定すると、後工程が楽になります。AIの回答をそのままコピペして使える状態を目指しましょう。
「ネットに出回っているプロンプト集をそのまま使っても、自社の業務にはフィットしない。テンプレートに”自社のコンテキスト”を足せるかどうかが、AI活用の分かれ道になる」
— 生成AI顧問の視点
カスタマイズが難しいと感じたら
「自社に合わせるって、具体的に何を足せばいいか分からない」という方もいるかもしれません。ここはケースバイケースで、業種・部門・業務内容によって最適解が変わります。
BoostXの生成AI顧問サービスでは、業種ごとに最適なプロンプトの設計から定着支援まで行っています。「テンプレートは使えるけど、ここからどう発展させればいいか分からない」という方は、無料相談で現状を整理するところから始められます。
よくある誤解
「プロンプトのテンプレートを大量に覚えれば、AIを使いこなせる」と思っている方が多いですが、これは逆。テンプレートは100個覚えるより、自分の業務を正確に言語化するスキルを1つ身につけるほうがはるかに応用が利きます。プロンプトは「覚えるもの」ではなく「組み立てるもの」です。
「生成AIって難しそう」という先入観がある方は、「生成AIは難しい」は誤解?中小企業の思い込みを解消するガイドを読むと気持ちが軽くなるはずです。
よくある質問
まとめ
この記事のまとめ
- 「何を聞けばいいか分からない」の正体は、プロンプト以前に「業務の言語化」ができていないこと
- コンテキスト(業種・目的・条件・出力形式)を伝えるだけで、AIの回答精度は別物になる
- まずは30個のテンプレートをコピペで使い、AIの出力に慣れるところから始める
- テンプレートに自社固有の情報を足して「自社専用プロンプト」に育てるのがゴール
- プロンプトは「覚えるもの」ではなく「組み立てるもの」。業務理解がすべての土台
生成AIの全体像をつかみたい方は、「AIって何から始めればいい?」中小企業の経営者向け生成AI活用スタートガイド【2026年版】で体系的に学べます。
「テンプレートを使い始めたけど、自社の業務にどうフィットさせればいいか分からない」「もっと深い使い方を知りたい」という方は、無料相談の流れをご覧ください。生成AIの活用状況をヒアリングし、次に何をすべきかを一緒に整理します。BoostXが選ばれる理由も合わせてご確認ください。
執筆者
吉元大輝(よしもとひろき)
株式会社BoostX 代表取締役社長
中小企業の生成AI導入を支援する「生成AI伴走顧問」サービスを提供。業務可視化から定着支援まで、一気通貫で企業のAI活用を推進している。
※本記事の情報は2026年3月時点のものです。