【事例】司法書士事務所が「士業にAIは合わない」を覆した業務改革の全記録
目次
クライアント情報
| 事務所名 | 明日香司法書士行政書士事務所 |
| 業種 | 司法書士・行政書士 |
| 導入ツール | Googleワークスペース、NotebookLM、Claude |
導入前の課題:一人事務所の限界が見え始めていた
このセクションでわかること
- 一人事務所が直面していた業務上の壁
- AI連携を見据えた環境整備の必要性
- 活用しきれていなかった資産の存在
明日香司法書士行政書士事務所の須釜様は、一人で事務所を運営されています。登記業務、相続業務、不動産関連業務など、幅広い案件に対応する中で、クライアント数が増加。一人で回すことに限界を感じ始めていました。
業務用システムのさらなる活用
業務管理には専用の業務用システムを使用していましたが、将来的に従業員を増やしたいという思いがある中で、より効率的な情報共有やAI連携が可能な環境を整えたいという課題がありました。
整理が追いつかなかった勉強会資料
開業当初から順調に案件依頼に対応する日々で、業務に関する勉強会資料の整理が追いつかない状態でした。士業として日々研鑽を積む中で蓄積された貴重な知識の宝庫でしたが、必要な情報があっても、どの資料に書いてあったのか探すだけで時間がかかってしまいます。
導入前の状態
- 勉強会資料の整理が追いつかない状態
- 蓄積した知識を実務で活用しきれない
- メール作成に1通あたり4〜5分
- クライアント増加で一人の限界を実感
目指したい姿
- 業務の可視化と効率化
- 蓄積した知識を実務に活用
- ルーティン業務の時間短縮
- 将来の人員拡大に備えた基盤構築
相談時の不安:「士業にAIは合わないのではないか」
このセクションでわかること
- 士業特有のAI導入への懸念
- 専門性の高い業務とAIの相性への疑問
- 不安を抱えながらも相談に至った背景
須釜様が最初に抱えていた不安、それは「士業にAIは合わないのではないか」というものでした。
この懸念は士業の方から多くいただく声です。登記や相続といった業務は、法律に基づいた正確性が求められます。AIが誤った情報を出力する「ハルシネーション」のリスクを考えると、二の足を踏むのは当然のことでしょう。
士業がAI導入に慎重になる理由
しかし須釜様は、現状の業務負荷を考えると何かを変えなければならないという思いがありました。そこで、いきなりAIを導入するのではなく、まずは業務基盤の整備から始めることにしたのです。
解決策①:Googleワークスペースで業務基盤を整備
このセクションでわかること
- Googleワークスペースで業務基盤を強化
- Gmail AI機能を活用したメール作成効率化
- AI導入の土台となる環境整備の重要性
AI導入の第一歩として取り組んだのは、Googleワークスペースの導入でした。これは単なるツール変更ではなく、AI活用の土台を作る重要なステップです。
なぜGoogleワークスペースから始めたのか
生成AIを業務で活用するためには、まずデータが整理された環境が必要です。既存の業務用システムに加えて、Googleワークスペースを導入することで、メール、ドキュメント、スプレッドシートが一元管理され、AI連携の基盤が整いました。
GmailのAI機能でメール作成を効率化
Googleワークスペース導入後、すぐに効果を実感できたのがGmailのAI機能です。クライアントへのメール作成は、士業にとって日常的かつ件数の多い業務。これまで1通あたり4〜5分かかっていたメール下書き作成が、AI機能を活用することで1分で完了するようになりました。
75%
メール作成時間削減
4〜5分→1分
1通あたりの作成時間
メールの件数が多い事務所では、この積み重ねが大きな時間削減につながります。浮いた時間を本来の専門業務に充てられるようになりました。
そもそも生成AI顧問とはどのような支援なのか?詳しくは生成AI顧問サービスとはをご覧ください。→
解決策②:業務フローの可視化で「見える化」を実現
このセクションでわかること
- ヒアリングによる業務の棚卸し
- フロー図式化による業務の可視化
- 顧客向け資料としても活用
AI導入を成功させるためには、まず「何をAIに任せるのか」を明確にする必要があります。そのために行ったのが、徹底的なヒアリングによる業務フローの可視化です。
ヒアリングで業務を棚卸し
須釜様との対話を重ね、日々の業務を一つひとつ洗い出していきました。どの業務にどれくらいの時間がかかっているのか、どこにボトルネックがあるのか。一緒に解像度を高めながら、業務の全体像を把握していきました。
フロー図式化で業務を「見える化」
ヒアリングで得た情報は、フロー図として式化しました。これにより、業務の流れが一目でわかるようになり、どの部分をAIで効率化できるのかが明確になります。将来的に従業員を増やす際にも、このフロー図があれば引き継ぎがスムーズです。
ヒアリング
日々の業務を詳細にヒアリングし、課題と工数を洗い出し
業務の整理
解像度を高めながら、業務をカテゴリ別に分類
フロー図式化
業務の流れを視覚的に表現し、誰でも理解できる形に
AI代替業務の特定
可視化された業務から、AIで効率化できる部分をアセスメント
顧客向け資料としても活用
Claudeを活用して、登記業務、相続業務、不動産業務などのフロー図も作成しました。これらは顧客向けの説明資料として活用でき、「この先どのような流れで進むのか」をわかりやすく伝えられるようになりました。
業務効率化に加え、顧客満足度向上にもつながる取り組みです。生成AIコンサルティングでは、このような業務可視化から始める段階的なアプローチをご提案しています。
解決策③:NotebookLMで眠っていた資産を活用可能に
このセクションでわかること
- NotebookLMとは何か
- 整理が追いつかなかった勉強会資料の活用法
- 専門業務に特化した「自分専用チャットボット」の構築
NotebookLMとは
NotebookLMは、Googleが提供するAIツールです。PDFやドキュメントをアップロードすると、その内容に基づいて質問に回答してくれます。一般的なChatGPTと異なり、アップロードした資料の範囲内で回答するため、ハルシネーション(AIが事実と異なる情報を生成すること)のリスクを大幅に抑えられます。
勉強会資料を「使える状態」に
須釜様が長年蓄積してきた勉強会資料。これらをNotebookLMにアップロードし、登記業務などで即座に活用できる状態にしました。「あの資料に書いてあったはず…」と探す時間がなくなり、NotebookLMに質問すれば必要な情報がすぐに見つかります。
「士業にAIは合わない」という不安の解消
NotebookLMの活用方法を説明した時、須釜様の「士業にAIは合わないのではないか」という不安は解消されました。自分の信頼できる資料に基づいて回答が生成されるため、士業が求める正確性と相性が良いのです。
ポイント
士業がAI活用に慎重になる最大の理由は「ハルシネーション」への懸念です。NotebookLMはアップロードした資料の範囲内で回答するため、この懸念を大幅に軽減できます。出典も明示されるため、回答の根拠を確認することも可能です。
成果:不安が確信に変わった瞬間
このセクションでわかること
- 定量的な成果(時間削減効果)
- 定性的な変化(業務の幅の拡大)
- 須釜様からの声
定量的成果
定性的変化:対応できる業務の幅が広がった
時間削減以上に大きな変化は、「対応できる業務の幅が広がった」ことです。これまで蓄積してきた勉強会資料がNotebookLMで活用できるようになったことで、新たな領域にも自信を持って挑戦できるようになりました。
須釜様からの声
「NotebookLMを活用し、専門業務に特化した自分専用のチャットボットを構築していただきました。このツールを心強い相棒にすることで、新たな領域にも自信を持って挑戦でき、対応できる業務の幅を広げることができました。吉元さんはこちらの意図を丁寧に汲み取ってくださるため、安心してお任せすることができ、大変感謝しております。」
— 須釜様(明日香司法書士行政書士事務所)
BoostXの生成AI顧問サービスの詳細は顧問サービスをご覧ください。→
なぜ定着したのか:段階的アプローチの重要性
このセクションでわかること
- AI導入が定着した理由
- 「いきなりAI」ではなく段階的に進めることの重要性
- 士業がAIを活用するためのポイント
今回の取り組みが定着した最大の理由は、「いきなりAI」ではなく、段階的にアプローチしたことです。
3ステップの段階的アプローチ
基盤整備
Googleワークスペース導入でAI活用の土台を構築
業務可視化
ヒアリングとフロー図式化で業務を「見える化」
AI導入
NotebookLM・Claude等のAIツールを業務に適用
士業がAI活用を成功させるポイント
なぜBoostXが多くの企業に選ばれているのか。詳しくは選ばれる理由をご覧ください。→
次はあなたの番です
無料相談の流れをご確認のうえ、まずはお気軽にご相談ください。
「士業にAIは合わないのではないか」——須釜様も最初はそう思っていました。しかし、段階的なアプローチとNotebookLMの活用により、その不安は解消され、今では「心強い相棒」としてAIを業務に活用されています。
一人事務所だからこそ、効率化の効果は大きく出ます。浮いた時間を本来の専門業務や、新たな分野への挑戦に充てることができるのです。
悩みを整理
現状の課題をヒアリング
解決策を提示
貴社に最適なAI活用法をご提案
次の一歩を決定
具体的なアクションプランを策定
よくある質問
まとめ
この記事のまとめ
- 「士業にAIは合わない」という不安は、適切なツール選びで解消できる
- AI導入の前に、Googleワークスペース等で業務基盤を整備することが重要
- 業務フローの可視化により、何をAIに任せるかが明確になる
- NotebookLMは出典が明確なため、士業との相性が良い
- メール作成時間は75%削減(4〜5分→1分)を実現
- 段階的アプローチと伴走型支援が、AI定着の鍵となる
※本記事の情報は2026年2月時点のものです。
執筆者
吉元大輝(よしもとひろき)
株式会社BoostX 代表取締役社長
中小企業の生成AI導入を支援する「生成AI伴走顧問」サービスを提供。業務可視化から定着支援まで、一気通貫で企業のAI活用を推進している。
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