AI推進

生成AIを社内に広める社長の3つの役割|方針・予算・率先利用で推進力を最大化

生成AIを社内に広める社長の3つの役割 - AI導入の成否は経営者で決まる - 株式会社BoostX

「生成AIを導入したいが、何から始めればいいかわからない」「担当者に任せているが、なかなか進まない」——中小企業の経営者から、こうした相談を数多く受けてきました。

結論から言えば、生成AI導入の成否を分けるのは社長自身の関与度です。ツールの選定でも、担当者の能力でもありません。社長が「方針を示す」「予算を確保する」「自ら使う」という3つの役割を果たすかどうかで、組織全体の推進力が決まります。

本記事では、生成AI顧問として多くの中小企業を支援してきた現場経験をもとに、社長が果たすべき3つの役割と具体的な行動を解説します。


目次

  1. なぜ生成AI導入に「社長の関与」が不可欠なのか
  2. 担当者任せでは推進力が生まれない理由
  3. トップダウンがもたらすスピードと決断力
  4. 役割①:会社としての方針を明確に示す
  5. 「AIやっていこう」のメッセージが組織を動かす
  6. AI勉強会など、最初の一歩を社長が後押しする
  7. 役割②:適切な予算を確保する
  8. 無料版では推進スピードが出ない現実
  9. 1人1アカウント+外部支援の投資設計
  10. 役割③:自ら率先して使う
  11. 社長が「AIいいぞ」と言える状態を作る
  12. 社長が使わないとシャドーITのリスクが高まる
  13. よくある質問(FAQ)
  14. まとめ

なぜ生成AI導入に「社長の関与」が不可欠なのか

【結論】生成AI導入は担当者任せでは進まない。社長のトップダウンによるスピードと決断力が、組織全体の推進力を生み出す。

生成AI導入において、社長の関与が不可欠な理由は明確です。AI導入は単なるツール導入ではなく、会社の働き方や業務プロセスを変える取り組みだからです。

組織全体でAIを定着させるための具体的なステップについては、AI定着ガイドで詳しく解説しています。

新しいシステムの導入、業務フローの変更、予算の確保——これらの意思決定ができるのは、社長だけです。担当者がどれだけ熱心でも、権限がなければ組織は動きません。

担当者任せでは推進力が生まれない理由

「AI導入は情シス担当に任せている」「若手社員が勉強会を開いている」——よく聞く話ですが、これだけでは組織全体の動きにはなりません。

担当者任せが失敗する理由は、目的がないまま講座やツール選定を進めてしまうからです。「何のためにAIを使うのか」という方針がなければ、担当者も動きようがありません。

パターン 社長の関与 結果
担当者任せ なし 目的不明で停滞
社長主導 あり 組織全体で推進

トップダウンがもたらすスピードと決断力

何かを社内で新しく始めるとき、社長のトップダウンが一番早くパワーがあります。これはAI導入に限った話ではありません。

社長が「やる」と決めれば、予算も人員もすぐに動きます。逆に、社長が関与しなければ、担当者は「上に話を通す」という余計なステップが増え、スピードが落ちます。

「AI導入で迷いが生じるのは、決裁権者が現場にいないから。社長自身が旗を振れば、組織の迷いは一気に解消される」

— 生成AI顧問の現場視点

役割①:会社としての方針を明確に示す

【結論】社長が「AIやっていこう」と明確に発信することで、組織全体の空気が変わり、社員が動き出す土台ができる。

社長の最初の役割は、会社としてAIに取り組む方針を明確に示すことです。曖昧な姿勢では、社員は「本気なのか、一時的なブームなのか」判断できません。

「AIやっていこう」のメッセージが組織を動かす

社長自身がAIを使って「AIいいぞ」となっている会社では、会社全体の雰囲気が「AIやっていこう」という方向に自然と向かいます。

これは単なる精神論ではありません。社長の発言は、社員にとって会社の優先順位を示すシグナルです。社長が「AIは重要だ」と言えば、社員は「AIに取り組む時間を確保していい」と判断できます。

方針の示し方 社員への影響
「興味があれば使ってみて」 優先度低と判断、後回しに
「会社としてAIを推進する」 業務時間内で取り組むべきと認識
「私も毎日使っている」 社長が本気、自分も始めようと行動

AI勉強会など、最初の一歩を社長が後押しする

方針を示すだけでなく、具体的なアクションを後押しすることも重要です。外部講師を招いたAI勉強会の開催は、「会社がAIに本気で取り組む」というメッセージを社員に伝える有効な手段です。

ただし、勉強会だけでは不十分です。勉強会の後に「何をどう使うか」の方針がなければ、学んだ知識は活かされません。社長が「勉強会で学んだことを、まずこの業務で試してみよう」と具体的な指示を出すことで、学びが行動につながります。

導入前の準備段階で何をすべきか迷っている方は、AI導入準備の3ステップも参考にしてください。


役割②:適切な予算を確保する

【結論】無料版では推進スピードが出ない。1人1アカウントの有料版と外部支援への投資が、AI活用を加速させる。

社長の2つ目の役割は、AI導入に必要な予算を確保することです。「まずは無料で試してみよう」という姿勢では、本格的な活用には至りません。

無料版では推進スピードが出ない現実

ChatGPTやGemini、Claudeなどの生成AIツールには無料版がありますが、ビジネス利用には限界があります。

項目 無料版 有料版
利用回数 制限あり 大幅に拡大
最新モデル 制限あり フルアクセス
処理速度 混雑時に低下 優先処理
ビジネス機能 なし チーム管理等あり

無料版で「使えないな」と感じた社員は、そのままAIから離れてしまいます。ちゃんと投資をして進めることが、推進スピードを上げる鍵です。

1人1アカウント+外部支援の投資設計

中小企業がAI導入に必要な予算は、大きく2つに分けられます。

1

AIツールのライセンス費用

1人1アカウント×12ヶ月分。ChatGPT Plusなら月額約3,000円/人、年間約36,000円/人が目安。

2

外部コンサルティング費用

ツールを渡すだけでは活用が進まない。専門家の伴走支援で、定着までをサポートする投資。

外部の専門家がどのような支援を行うのか、詳しくは生成AI顧問サービスとはをご覧ください。


役割③:自ら率先して使う

【結論】社長が「AIいいぞ」と言える状態になれば、社員も「AIいいかな」と思う。社長が使わないと、シャドーITのリスクが高まる。

社長の3つ目の役割は、自らAIを率先して使うことです。これが最も重要であり、最も効果的な推進策です。

社長が「AIいいぞ」と言える状態を作る

社長自身がAIを使い、その便利さを実感している会社では、組織全体の雰囲気が「AIやっていこう」という方向に自然と向かいます

逆に、社長がAIを使わない会社では、そういった雰囲気にはなりにくいのが現実です。社員は「社長が使っていないのに、自分が使っていいのか」と遠慮してしまいます。

ポイント

社長がAIを使うと言っても、複雑な業務への適用は必要ありません。まずはメールの下書き作成、会議のアジェンダ整理、情報収集など、日常的な業務で使い始めることが重要です。

社長が使わないとシャドーITのリスクが高まる

社長がAI活用に消極的な場合、別の問題が発生します。それはシャドーITです。

シャドーITとは、会社が正式に許可していないITツールやサービスを、社員が業務で勝手に使用することを指します。AIの場合、社員が個人アカウントで無料版のChatGPTなどを使い、業務データを入力してしまうリスクがあります。

注意

シャドーITによるAI利用は、情報漏洩やセキュリティ上のリスクにつながります。社長が正式にAI活用を推進し、適切なルールを整備することで、このリスクを防げます。

当社が多くの中小企業から選ばれている理由は、こうしたリスク管理も含めた伴走支援にあります。詳しくは選ばれる理由をご覧ください。


よくある質問(FAQ)

Q.社長がITに詳しくなくてもAI導入を推進できますか?

A.できます。社長に求められるのは技術的な知識ではなく、方針を示し、予算を確保し、自ら使う姿勢を見せることです。技術的なサポートは外部の専門家に任せられます。

Q.AI導入にはどれくらいの予算が必要ですか?

A.AIツールのライセンス費用として1人あたり年間約36,000円(月額約3,000円)が目安です。これに加えて、外部コンサルティング費用が必要になる場合があります。

Q.社長が率先して使うと言っても、何から始めればいいですか?

A.まずはメールの下書き作成、会議のアジェンダ整理、情報収集など、日常的な業務から始めることをおすすめします。複雑な業務への適用は、慣れてからで問題ありません。

Q.シャドーITを防ぐにはどうすればいいですか?

A.社長が正式にAI活用を推進し、会社として利用ルールを整備することが最も効果的です。禁止するのではなく、安全に使える環境を整えることで、シャドーITのリスクを防げます。


まとめ

生成AI導入を成功させるには、社長の関与が欠かせません。具体的な導入の進め方についてはAI導入準備の3ステップを、導入後の定着に向けた取り組みについてはAI定着ガイドもあわせてご覧ください。

「自社でもAI活用を進めたいが、何から手をつければいいかわからない」という方は、無料相談の流れをご覧ください。貴社の状況に合わせた具体的なアドバイスをお伝えします。

この記事のまとめ

  • 生成AI導入の成否は、社長の関与度で決まる
  • 社長の役割①:「AIやっていこう」と会社としての方針を明確に示す
  • 社長の役割②:1人1アカウント+外部支援の予算を確保する
  • 社長の役割③:自らAIを率先して使い「AIいいぞ」と言える状態になる
  • 社長が使わないと、社員が勝手に使うシャドーITのリスクが高まる

執筆者

吉元大輝(よしもとひろき)

株式会社BoostX 代表取締役社長

中小企業の生成AI導入を支援する「生成AI伴走顧問」サービスを提供。業務可視化から定着支援まで、一気通貫で企業のAI活用を推進している。

※本記事の情報は2026年1月時点のものです。

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