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小売AIジャーナル

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顧客対応・返品

問い合わせ窓口の一元化、店舗とECで先に決める受付番号と引き継ぎ票

AIは同じ注文らしい行と返信の下書きを出し、紐づけはCS担当、返品の可否はCS責任者が決める

窓口を一つにする前に、受付番号の書式・店の引き継ぎ票・試す店を決められる。AIは同じ注文の候補と返信の下書きまで、紐づけと返品の可否は本部の人が決める。

更新  約7分で読めます 編集 BoostX編集部 運営 株式会社BoostX(AI導入支援)

30秒で要点を見る 目次を見る

店舗・EC・電話の問い合わせ窓口を一元化する分担と履歴の移し方

30秒でわかること

  1. 何が問題か

    店の電話とECのメールで同じお客様に別々に答えると、返品の条件が2通り届き、折り返しも漏れる。

  2. 何を見れば判断できるか

    判断の材料は受付番号の付け方と、店が本部へ渡す引き継ぎ票の欄。欄は受注画面で注文を探せる数に絞る。

  3. 誰が何をすれば解決するか

    店は期限を添えて受け、行を書くまで。紐づけはCS担当、返品・返金の可否はCS責任者が決め、AIは候補と下書きを出す。

メールで返品を聞いたお客様が翌日に店へ電話すると、店は店頭のルールで、EC担当はサイトの返品条件で答え、1人に2通りの答えが届きます。画面を一つにしても、この食い違いは消えません。

店舗とECの問い合わせは店が受け、本部が答えを確定する

店のスタッフが持つのは受けて本部へ渡すところまでで、答えの確定から期限の管理までは本部のCS担当とCS責任者が持ちます。

図の要点:店のスタッフ・CS担当・AI・CS責任者の4レーンの分担図。店は電話で受けて折り返しの期限を伝え、受付台帳に引き継ぎ票の行を書く。CS担当はEC・チャット・モールの件を台帳へ写す。AIは注文番号や電話番号が合う既存の行を理由つきで挙げ、受注画面と送り状の状況を添えて返信を下書きする。CS担当が名前・購入日・用件を見て同じ受付番号に紐づけ、返品・返金の可否はCS責任者が決める。終業前にCS責任者が期限切れの折り返し待ちに電話する人を決める。

AIが挙げた候補も、CS担当が開いて確かめるまで束ねない

店のスタッフ

CS担当

AI

CS責任者

  1. 店のスタッフ

    店舗の電話で受け、折り返しの期限を伝える

    期限は本部が台帳を見る時刻から

  2. 店のスタッフ

    受付台帳に引き継ぎ票の行を書く

    紙のメモで済ませない

  3. CS担当

    EC・チャット・モールの件を受付台帳へ転記

    モールは受付番号と状態だけ

  4. AI

    注文番号や電話番号が合う既存の行を挙げる

    挙げた理由を添える

  5. CS担当

    名前・購入日・用件を見て同じ受付番号に紐づける

    戻す合わなければ別の行のまま

  6. AI

    受注画面と送り状の状況を添えて返信を下書き

  7. CS責任者

    返品・返金が絡む件の可否を決める

    戻す注文の状態が不明ならCS担当へ

  8. CS担当

    返信・折り返しを送り、結果を一行書いて閉じる

    店も台帳で結果を見られる

  9. CS責任者

    終業前、期限切れの折り返し待ちに電話する人を決める

店の受け持ちをどこまで広げるかは、店のスタッフが受注管理システムを開けるかどうかで変わります。開けない店では、ECの注文の問い合わせにその場で答えが出せません。閲覧の権限があるなら、配送状況の案内までは店で答えてよい範囲に入れられます。

返品・返金の可否だけは、権限があってもCS責任者の仕事です。店頭の返品ルールとECの返品条件が違う会社では、店で答えると食い違いがそのまま残るからです。

モールの問い合わせは各モールの管理画面で受けて返すため、台帳の側で返信の文面まで持つ必要はありません。モールごとに画面を開く時刻と担当は、モールごとの巡回の時刻と担当の決め方で先にそろえておくと、転記の時刻も決めやすくなります。

窓口が自社ECのメールと店舗の電話の二つだけで、受ける人も同じなら、共有の表計算で台帳を作るところから始められます。表で回してみると、ツールに求める欄と権限がはっきりします。

受付番号と注文番号で同じお客様の問い合わせを束ねる

同じお客様の2件目は新しい行を作らず、最初の受付番号に紐づけます。注文番号がある問い合わせは受注管理システムの注文番号でまとめ、無いものは受付番号でまとめます。台帳の欄は、店のスタッフでも書き切れる数に絞ります。

台帳の欄 書く人 書き方の決まり
受付番号 最初に受けた人 窓口の頭文字・日付・通し番号
注文番号 受けた人か本部 分からなければ空欄で本部が埋める
お客様の手がかり 受けた人 名前・電話番号の下4桁・購入日
状態・担当 CS担当 受付/調査中/折り返し待ち/完了

受付番号に窓口の頭文字を入れておくと、店舗の電話から始まった件か、モールから始まった件かが番号だけで分かります。注文番号の空欄を許すのは、店のスタッフに注文番号を聞き出す役まで負わせないためです。購入日と電話番号の下4桁があれば、本部は受注画面で検索できます。

手がかりの欄に住所や決済の情報まで書かせると、台帳を見られる人を絞る必要が出てきます。そうなると、店舗と本部で同じ台帳を共有しにくくなります。書く範囲は、受注画面で注文を探せる最小限で十分です。

束ね違いは、名前の似た別のお客様を同じ受付番号に紐づけたときに起きます。他人の注文内容や届け先を案内してしまうので、AIが候補に挙げた行でも、紐づけはCS担当が候補を開いて確かめてから確定します。

誤りに気づいたら、CS担当が紐づけを外して元の二つの番号に戻し、束ねていた間に送った返信を、両方のお客様の分とも読み直します。この戻し方は、台帳の運用メモに残しておきます。

ただし、問い合わせが一日に数件で、全窓口をCS担当一人で見ている店には、AIの候補出しは向きません。台帳を目で追うほうが早く、候補を確かめる手間のほうが上回るからです。

外部のAIサービスへ台帳の行を送る場合は、送ってよい欄と送らない欄を先に決めます。契約でその会社が中身を取り扱わない旨が定められ、アクセスの制御も適切か、それとも委託か第三者提供かは、モールの返信の下書きで見た区別と同じ順で確かめます。

店舗で受けたEC注文の問い合わせは、本部のCS担当が折り返す

折り返すのは本部のCS担当で、結果は台帳を通じて店に返します。店がするのは、期限を添えて受けることと、引き継ぎ票の行を書くことです。

たとえば本部が朝と夕方に台帳を見る会社なら、店舗で夕方に受けた電話には「明日の昼までに本部の担当から連絡します」と伝えます。本部が見ない時間帯の期限を約束すると、その時点で漏れが決まってしまうからです。

引き継ぎ票の行には、次の欄を用意します。

  • 受付番号・受けた日時・店名・受けた人
  • 用件(配送・在庫・返品など)
  • 注文番号か、購入日と電話番号の下4桁
  • 折り返し先と、約束した期限

レジ横に残した紙のメモは、閉店作業の中で本部へ渡し忘れやすいものです。電話を切ったら、台帳に直接書くのが基本です。店のスタッフがレジを離れられない時間帯が長い店舗なら、閉店作業の中にまとめて書く時刻を決め、その日に約束する期限は翌営業日の昼にしておきます。

約束の期限は、店が書ける時刻から逆算して置きます。引き継ぎ票を書く時刻を、シャッターを下ろす前の閉店作業の一工程に入れておくと、紙のメモに戻りにくくなります。

終業前の点検で期限切れの行が出たとき、手がかりが足りずに本部が電話できないことがあります。そのときは店長へ聞くので、点検の時刻は店長が電話に出られる時間に置いてください。閉店作業の最中に点検が重なると、確認が翌日へずれ込みます。

電話の問い合わせは台帳に要点を記録する

電話は、配送・在庫・返品のどの用件でも、通話の全文ではなく用件・注文番号・約束したこと・次に誰が何をするかを台帳に載せます。録音を残すかどうかは、利用目的の通知・公表とあわせて別に決めます。

記録の仕方 合う場面 困りやすいこと
通話の全文を残す 苦情が長引き、言った言わないになる件 書き起こしが追いつかない
要点を台帳に載せる 配送・在庫・返品の問い合わせ全般 約束の中身を省くと次が困る
台帳に載せない 営業時間や店の場所だけの質問 同じ人の2件目に気づけない

要点の中で省けないのは、約束したことです。「明日の昼までに折り返す」「交換の在庫を取り置く」と伝えたなら、それは台帳に載せます。次に受けた人が約束を知らないと、お客様に同じことを聞き直すことになります。

録音を残すなら、公表している利用目的を先に確かめる

法令が求めることは、店舗の電話の運用と分けて押さえます。個人情報保護法第21条第1項は、個人情報を取得したら、利用目的を前もって公表している場合を除き、速やかに本人へ通知するか公表するよう求めています。

個人情報保護委員会のQ&Aは、通話内容から特定の個人を識別できる場合は個人情報に当たるとしています。そのうえで、利用目的の通知又は公表の義務は負うが、録音していることを伝える義務までは負わない、という整理です。

ここから先は社内で決める運用です。録音を残すなら、公表している利用目的に顧客対応の記録が含まれているかを確かめてください。台帳に書いた要点を誰まで見られるようにするかも、同じときに決めておきます。

旧ツールの問い合わせ履歴は移す範囲を絞る

旧ツールの履歴は、対応中の件と、返品・保証を受け付ける期間内の件から移します。それより古い件は、書き出したファイルを読み取り専用の保管場所に残せば足ります。

範囲を絞る理由は、注文番号の扱いにあります。旧ツールで受注管理システムの注文番号を件名や本文に手で書いていた場合、書き出しても番号は独立した欄になりません。「ご注文の件」という件名の途中や、返信の引用の奥に埋もれています。そのまま新しい台帳へ入れると、履歴と注文の結び付きが外れます。

  1. 旧ツールから件名・本文・受信日時・お客様のメールアドレスを書き出す。
  2. 件名と本文から注文番号を探し、注文番号の欄に入れる。自社ECとモールでは番号の書式が違うので、書式ごとに探す。
  3. 番号が見つからない件と、二つ以上見つかった件だけを並べ、CS担当が受注画面で照合して正しい番号を入れる。
  4. 移した後、旧ツールの件数、新しい台帳の件数、注文番号が空の件数を突き合わせる。

書き出しに注文番号の欄が最初からあるなら、番号を探す作業も受注画面での照合も要りません。移す前に数件だけ見本を書き出して、欄があるかを確かめておくと、作業の量を見込めます。

新しい問い合わせ管理のツールを選ぶ場合は、受付番号と注文番号を独立した欄で持てるかを先に確かめます。店舗の電話の要点を手で登録できるか、あとでCSVなど同じ形式で書き出せるかも見ておきましょう。次に入れ替えるとき、注文番号を探し直す作業を繰り返さずに済みます。

窓口の一元化はECの電話が多い一店舗から試す

試す店には、ECの注文についての電話が多くかかる店舗が向いています。本部へ回す件が多い店ほど、引き継ぎ票の欄の過不足と、期限の置き方の無理が早く表に出るはずです。新店を開ける時期なら、開けた店から始めると、受け持ちを最初から店の運用に入れられます。

問い合わせの受付から返品交換までの流れは顧客対応・返品の記事一覧から、店舗在庫や発注を含む業務は小売・ECの記事一覧から探せます。

紙のメモに残った電話は、受付台帳の件数にも終業前の点検にも出てきません。そのため、その店での最初の作業は、レジ横の紙のメモをやめて引き継ぎ票の行に替えることになります。

効いたかどうかを示す数字は、期限を過ぎても「折り返し待ち」のまま残った行の数で、CS責任者が営業日ごとに数えます。台帳を入れる前の件数は台帳に残っていないので、比べる相手は店長が閉店作業の中で控えた件数です。

店長の控えと台帳の行数が合わない日があれば、差の分だけ電話が紙に戻っています。欄が多くて書き切れないのなら欄を減らし、書く時刻がレジの混む時間帯に重なっているのなら、閉店作業の中へ移します。

明日から始める3ステップ

  1. ECの注文の電話が多い店舗を1つ決め、店長と受付台帳を開いて、引き継ぎ票の行を見本として1件書く

    担当
    CS責任者
    次へ進む目安
    店長が受付番号・用件・手がかり・約束した期限の4欄を、紙を使わずに台帳へ書けた
  2. 閉店作業の中で、その日に本部へ回した件数と、約束の期限までに折り返しが無かった件数を控える

    担当
    店長
    次へ進む目安
    10営業日分の控えがそろい、台帳の行数と日ごとに照らせる
  3. 終業前の点検で、期限を過ぎても「折り返し待ち」に残った行を数え、店長の控えの件数と並べる

    担当
    CS責任者
    次へ進む目安
    期限切れの行を1営業日1件までとCS責任者が決め、10営業日のうち8日がその内に収まれば、2店目の店長へ引き継ぎ票の書き方を渡す

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得られるもの
いまの段階と、在庫・配送・返品の問い合わせの分類と返信文の下書き・売上と出来事のメモからの店舗日報など小売の6候補のうち最初に任せる1工程、その理由、人が確かめる所と止める条件、2週間で試す3つの手順が分かる
所要時間
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答えるとその場で、最初にAIへ任せる1工程と、人が確かめる所、2週間の試し方が出ます。資料として受け取るときだけ、会社名・お名前・メール・役職を入力します。

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出典・参考資料2件
  1. 個人情報保護委員会「「個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン」に関するQ&A」Q1-10・Q1-11(通話内容の録音)個人情報保護委員会 確認日 2026.09.29
  2. 個人情報の保護に関する法律(平成15年法律第57号)(e-Gov法令検索)(第21条第1項)e-Gov法令検索(デジタル庁) 確認日 2026.09.29
編集・監修体制BoostX編集部

BoostX編集部(株式会社BoostX)が、官公庁・業界団体などの一次情報を原典で確かめて書いています。下書きにはAIを使い、編集担当者が内容と出典を確認してから公開しています。

編集と監修の決まり(運営者情報)

更新履歴

最終更新

店舗で受けたEC注文の電話の章を「本部のCS担当が折り返す」という答えの見出しにし、録音と利用目的の段を小見出しに分けた。外部のAIサービスについては、中身を取り扱わない旨の契約とアクセスの制御の両方を確かめる書き方に直した。紙のメモをやめる店の始め方は、CS責任者と店長の3つの手順へ移した。2店目へ広げる区切りの件数は、CS責任者が決める値として書き直した

すべての更新履歴3件
  1. 店舗で受けたEC注文の電話の章を「本部のCS担当が折り返す」という答えの見出しにし、録音と利用目的の段を小見出しに分けた。外部のAIサービスについては、中身を取り扱わない旨の契約とアクセスの制御の両方を確かめる書き方に直した。紙のメモをやめる店の始め方は、CS責任者と店長の3つの手順へ移した。2店目へ広げる区切りの件数は、CS責任者が決める値として書き直した
  2. 旧タイトル「店舗・EC・電話の問い合わせ窓口を一元化する分担と履歴の移し方」。束ねる前にCS担当が候補を確かめる点を分担図の題にし、外部のAIサービスに台帳の行を送るときの確かめ方を足した。CS責任者が営業日ごとに数える件数と戻し先を書いた
  3. 窓口ごとの受け持ちを、店のスタッフ・CS担当・AI・CS責任者の分担図にまとめた。個人情報保護委員会のQ&Aの更新日と第21条の現行の条文を確かめた