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情報収集

追加の資料依頼を別の顧客へ誤送信した日の連絡順と、送る前の3点照合

依頼文の下書きと食い違いの印はAI、送る前の照合と報告の判断は人

宛先違いは注意不足より、前のメールの複製と照合の抜けから起きる。当日の連絡役と、送る前に3点を照らす人を役職で割り当てられる。

公開  約7分で読めます 編集 BoostX編集部 運営 株式会社BoostX(AI導入支援)

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情報収集の現場のイメージ写真

30秒でわかること

  1. 何が問題か

    前の顧客への依頼を複製して宛先だけ直すと、宛名と不足リストが別の顧客に届き、個人データの漏えいになる。

  2. 何を見れば判断できるか

    報告の要否は送った人数より、添付に病歴や、ネットバンキングのIDとパスワードの組合せが載るかで分かれる。

  3. 誰が何をすれば解決するか

    当日は所長が報告を受けて削除の電話を指示し、平時は書いた人と別の所員が3点を案件台帳と照らして送る。

前の顧客に送った追加の資料依頼を複製し、宛先の欄だけ直して送ると、本文の宛名と添付の不足リストの2か所は前の顧客のまま届きます。

資料依頼の誤送信は、削除の電話と所長への報告から

気づいた当日は、所長への報告と、受け取った顧客への削除の依頼を最初に済ませます。届いた範囲の確認、名前が載っていた顧客への説明、委員会への報告が要るかの判断は、その後に続けます。

図の要点:誤送信に気づいた当日の5段の流れ。送った補助者が所長へ報告し、受け取った顧客へ電話で削除を頼む。補助者が届いた本文・添付・宛先を確かめ、担当の有資格者が名前の載っていた顧客へ説明し、所長が規則第7条の4つと照らして報告の要否を決め、補助者が経緯と原因を案件台帳に残す。

削除の電話を先に、名前が載った顧客への説明はその日のうちに

  1. 所長へ報告し、削除を電話で頼む

    開いたか・転送したかも聞く

    送った補助者

  2. 届いた範囲を確かめる

    送信済みの本文・添付・宛先

    補助者

  3. 名前が載っていた顧客へ説明する

    何が誰に届いたか

    担当の有資格者

  4. 委員会への報告が要るかを決める

    規則第7条の4つと照らす

    所長

  5. 経緯と原因を案件台帳に残す

    作り方と照合の有無

    補助者

5段の担当の欄に誰の名前を入れるかを事故の前に決めておけば、送った補助者が1人で謝罪を抱え込まずに済みます。

個人情報保護委員会のガイドラインが最初に挙げる措置も、責任ある立場の者への直ちの報告と、被害を広げないための手当てです。削除の依頼をメールの返信でなく電話にするのは、開いたか、添付を保存したか、ほかへ転送したかを、その場で聞けるからです。

受け取った顧客には、受信箱とごみ箱の両方から消してもらいます。答えた人の名前と時刻は、補助者が電話を切る前に控えます。この控えが、2つ目の段で届いた範囲を確かめるときの材料になります。

事務所の形と、誤りに気づいたきっかけで、最初に動く人が変わります。

  • 補助者がいる事務所

    削除の電話は送った補助者、説明は案件担当の有資格者、判断は所長と分ける
  • 有資格者1人の事務所

    電話も説明も自分で受け持ち、報告要否の判断の根拠を当日のうちに書き残す
  • 受け取った顧客から指摘が来た

    もう開かれているので、何を見られたかの確認から入る

資料依頼メールの誤送信は漏えいに当たるか?

個人データを含むメールを第三者に誤送信すれば漏えいに当たり、閲覧される前に全てを回収できた場合だけ当たりません。追加の資料依頼には、案件台帳で管理している顧客の氏名、手続きの名前、届いていない書類の一覧が載ります。

閲覧の前に回収できたと言えるかは、削除の電話で受け取った顧客が何と答えたかで変わります。開かずに消したという答えでも、所長はその答えと時刻を記録に残したうえで判断します。受け取った顧客からの指摘で気づいた場合は、すでに開かれています。

業務で知り得た秘密を守る義務は、個人情報保護法とは別に各士業法にあります。弁護士法第23条、税理士法第38条、社会保険労務士法第21条、司法書士法第24条、行政書士法第12条です。委員会への報告が要らない誤送信でも、名前が載っていた顧客には担当の有資格者が自分で事情を伝えます。

誤送信で委員会への報告が要る4つの事態

委員会への報告と本人への通知が要るのは、施行規則第7条の4つの事態のどれかに当たる誤送信です。速報は事態を知ってから概ね3~5日以内、確報は30日以内に出します。

  • 第1号 要配慮個人情報が含まれる:障害年金や労災の診断書の写し、病名を書いた不足リスト
  • 第2号 不正に使われて財産的被害が出るおそれ:ネットバンキングのIDとパスワードの組合せ
  • 第3号 不正の目的をもった行為:不正アクセスや従業者の持ち出し。宛先の誤りは該当例に挙がっていない
  • 第4号 本人の数が1,000人を超える:顧客名簿への一斉送信の誤り

要配慮個人情報は、病歴や犯罪の経歴などが含まれる個人情報です。第1号は人数を問わないため、宛先違いの1通でも、添付に病歴が載っていれば第1号に当たります。

通帳の写しのように口座情報だけが載った添付は、それだけで直ちに第2号に当たるものではないとされています。口座情報とネットバンキングのパスワードが一緒に届いた場合は当たるため、所長は添付に何が並んでいたかまで確かめます。氏名と手続きの名前と書類名だけが載った依頼なら、4つのどれにも当たらないと判断できることもあります。

当たらない誤送信でも、削除の依頼、範囲の確認、原因の記録という当日の動きは変わりません。変わるのは委員会への報告と本人への通知の義務で、報告対象に当たらない事案も任意で報告できます。

期限の起点は、事態を知った時点です。法人の事務所では、いずれかの部署が知った時点で数え始めます。速報は委員会のホームページの報告フォームから、その時点で分かっている内容で出せます。本人への通知は、状況に応じて速やかに行います。

令和8年7月17日に公布された改正法には、本人が1名の誤送付について、確報を一定期間ごとにまとめて出せる仕組みが入りました。第三者による体制の確認などが前提で、施行は公布から原則2年以内です。それまでは事案ごとに30日以内の確報が要ります。

依頼者への経過報告に別の依頼者の名前が混ざる場面は、報告書の下書きと宛先違いを防ぐ読み合わせで扱っています。

依頼メールの複製で、前の顧客の宛名が残る理由

宛先の欄を直しても、本文の宛名と添付ファイルは、複製した時点の前の顧客のまま残るからです。仮に、相続の案件で補助者が前の顧客への追加依頼を複製し、宛先だけ次の顧客に替えて送ったとします。届いた本文の書き出しの顧客名と、添付の不足リストは前の顧客のものです。

前の顧客の情報が残る場所は、次のとおりです。

  • 宛先

    名前の最初の数文字で出る候補から、同じ姓の別の顧客を選んでしまう
  • 本文

    書き出しの宛名、手続きの名前、前回の受領日
  • 添付

    不足リストのファイル名と中身に入った前の顧客名

送った本人が見直しても、目に入るのは自分が直した宛先の欄です。誤りは注意の足りなさより、複製という作り方と、送る前に別の人の目が入らない工程から出ます。

依頼文は前のメールから作らず、その案件の不足リストから起こします。不足リストは案件台帳の案件番号で開くため、宛名も書類名も、その案件の行から入ります。受領と不足確認の前後の工程は、士業の情報収集の工程ごとに分けて扱っています。

追加依頼の送信前に、別の人が照らす3点

書いた人とは別の所員が、宛先・添付・本文の宛名の3点を、案件台帳の同じ案件の行と照らしてから送ります。

書いた補助者は依頼を下書きのまま残し、照らす人に案件番号を伝えます。照らす人は、台帳に登録したアドレス、添付ファイル名の案件番号、本文の宛名と手続きの名前を、台帳と1つずつ見比べます。3点とも合えば照らした人が送り、1つでも合わなければ送らずに書いた補助者へ返します。

場面 AIに任せる 人が決める
依頼文を起こす 不足リストからの下書き 頼む書類と期限(補助者)
送る前に照らす 3点の食い違いへの印 送ってよいか(照らす人)
誤送信の後 送信記録から経緯の下書き 報告の要否(所長)

照らす人を誰にするかは、追加依頼を書く補助者の人数で変わります。補助者が2人いれば互いに照らし、1人なら案件担当の有資格者が照らします。

AIが3点とも一致と印を付けた下書きも、照らす人は台帳と見比べます。印は照らす人が先に見る箇所を示すもので、見比べを省く根拠にはなりません。有資格者1人の事務所では、書いた依頼を送信予約で翌朝に回し、送る前に台帳と照らし直します。

AIに照合させるときに渡すのは、依頼の宛先アドレス、添付ファイルの名前、本文の書き出しの宛名と、台帳の同じ案件の行だけです。本文の続きや添付の中身は渡しません。食い違いは名前とアドレスの突き合わせで見つかるため、不足リストの中身や診断書の写しまで読ませる照合は向きません。

添付ファイルの名前に案件番号が入っていれば、AIは文字列だけで前の顧客のファイルかを見分けられます。名前の付け方が担当ごとにばらばらなら、照合の前に案件番号から始まる名前へそろえるのが先です。

この3項目も顧客の個人データです。外部のサービスなら、運営会社がそれを取り扱わない契約の定めとアクセスの制限がそろっているかを、所長が利用契約で確かめます。そろわなければ委託か第三者提供か、国外の会社なら第28条の同意も見てから回します。

中身ごとAIに見せない帳票を決めてある事務所は、その一覧(帳票の名前で決める方法)とは別に、照合用の3項目だけを回す決まりを足します。

不足を1回の追加依頼にまとめて送る通数を減らす

追加依頼の通数が多いほど、照らす回数も宛先を誤る機会も増えます。不足を締め日にまとめて1通で頼む運用は、追加依頼の回数を減らす締め日の置き方で扱っています。事務所全体のAIの使いどころは、士業AI活用ジャーナルの業務別の記事から辿れます。

事務長は、今月送った追加依頼のうち、前のメールを複製して作ったものが何通あったかを、送信済みのフォルダから数えます。複製で作った通数が、照らす工程を最初に置く案件の種類を選ぶ材料になります。

照らす工程を始めた後は、照らして送らずに返した依頼の件数を、宛先・添付・宛名の別に月ごとに数えます。添付で返す月が続くなら、不足リストのファイル名に案件番号を入れる決まりを、所長が書く補助者と作り直します。照合をすり抜けた誤送信が1通でも出た日は、当日の連絡順の図に戻り、照らす人の割り当てを見直します。

明日から始める3ステップ

  1. 削除の電話、届いた範囲の確認、名前が載った顧客への説明、報告要否の判断の4つの役を、所内の役職名で1枚に書いて共有フォルダに置く

    担当
    所長
    次へ進む目安
    補助者の全員が、その1枚の置き場所と自分の受け持ちを口頭で答えられる
  2. 相続の案件の追加依頼だけ、書いたら下書きのまま残し、別の補助者に案件番号を伝えて宛先・添付・宛名を照らしてもらってから送る

    担当
    相続担当の補助者
    次へ進む目安
    2週続けて、照合を通さずに出た追加依頼が0通
  3. 照合で送らずに戻した依頼を、宛先・添付・宛名の別に月末に数え、いちばん多い種類の作り方を書いた補助者と見直す

    担当
    事務長
    次へ進む目安
    3か月続けて誤送信が0件で、戻した件数が最も多かった種類の作り方が直してある

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結果の例

いまの段階Lv.3 チーム活用期

最初にAIに任せる1工程扱う情報の分類と、AIに入れてよい範囲の線引き

2週間で試すこと

  1. 事務所の業務を書き出し、それぞれで扱う情報の種類をAIに一覧にさせる
  2. 所長が一覧を見て、入れてよい・伏せれば入れてよい・入れない、に分ける
  3. 線引きの表を所員に配り、1週間で出た質問を集めて表を直す

人が確かめて決める所も、結果に出ます。

関連記事を先に読む具体的な進め方を相談する(オンライン45分)

出典・参考資料9件
  1. 個人情報保護委員会「個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン(通則編)」3-5-1-2「漏えい」の考え方・3-5-2 漏えい等事案が発覚した場合に講ずべき措置・3-5-3-1 報告対象となる事態(規則第7条第1号)・3-5-3-1 報告対象となる事態(規則第7条第2号)・3-5-3-1 報告対象となる事態(規則第7条第3号)・3-5-3-1 報告対象となる事態(規則第7条第4号)・3-5-3-1(※1)・3-5-3-3 速報・3-5-3-4 確報(規則第8条第2項)・3-5-4 本人への通知個人情報保護委員会 確認日 2026.10.02
  2. 個人情報の保護に関する法律(平成15年法律第57号)(第26条第1項・第2項・第2条第3項・第25条・第27条第1項・第28条第1項)e-Gov法令検索(デジタル庁) 確認日 2026.10.02
  3. 個人情報保護委員会「「個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン」に関するQ&A」(Q7-53・Q6-14)個人情報保護委員会 確認日 2026.10.02
  4. 弁護士法(昭和24年法律第205号)(第23条)e-Gov法令検索(デジタル庁) 確認日 2026.10.02
  5. 税理士法(昭和26年法律第237号)(第38条)e-Gov法令検索(デジタル庁) 確認日 2026.10.02
  6. 社会保険労務士法(昭和43年法律第89号)(第21条)e-Gov法令検索(デジタル庁) 確認日 2026.10.02
  7. 司法書士法(昭和25年法律第197号)(第24条)e-Gov法令検索(デジタル庁) 確認日 2026.10.02
  8. 行政書士法(昭和26年法律第4号)(第12条)e-Gov法令検索(デジタル庁) 確認日 2026.10.02
  9. 個人情報保護委員会事務局「個人情報保護法等の一部を改正する法律について」(第24 漏えい等報告・本人通知・施行期日)個人情報保護委員会 確認日 2026.10.02
編集・監修体制BoostX編集部

BoostX編集部(株式会社BoostX)が、官公庁・業界団体などの一次情報を原典で確かめて書いています。下書きにはAIを使い、編集担当者が内容と出典を確認してから公開しています。

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