自動車販売・整備の生成AIツール選定|5プランの月額と査定票に渡せる欄
販売店と整備工場を併せ持つ会社で、経営者と事務の担当が生成AIツールの候補を稟議に載せる前の比較に使えます。
生成AIツールの稟議で、公式の料金表の月額を並べて安い順に選ぶと、比べ方を誤ります。年払いと月払い、税別と税の表記なしが混ざっているうえ、メールの基盤に付く料金と単体で買う料金が同じ表に並ぶからです。査定票や問診票をどこまで入力してよいかも、製品を決める前に社内で決めておく事柄です。

先に結論
Google Workspace で回している会社は Starter、全員が Microsoft 365 なら Copilot Business、査定票や商談メモの文章化が中心なら ChatGPT か Claude の2人分のアカウントが、最初に試す候補です。
AIへ渡す欄は、査定票の状態と所見、問診票の症状と発生条件、作業指示書の作業内容に絞ります。絞っても車台番号や登録番号から持ち主をたどれる表なので、渡す前に契約の定めを確かめ、欄ごとの扱いは経営者が、規約の読み比べは事務の担当が受け持ちます。
試しの期間(たとえば1か月。長さは経営者が決める)は月払いで持ち、一度も使われない週があったアカウントは年払いに移しません。所有者欄まで入れたい会社は、製品を選ぶより先に規約を読みます。
AIがメールの基盤に付く製品があるので、候補は基盤で絞る
候補のうち Gemini と Copilot は、メールと文書の基盤の契約に含まれるか、その契約に上乗せして買うAIです。利用者ごとのアカウント(契約によっては利用ライセンス)を単体で買う ChatGPT・Claude とは、払い方の前提が違います。
図の要点:自社の条件から手前に来る候補を選ぶ判断の図。Google Workspace でメールを回すなら Business Starter で試す。全員が Microsoft 365 なら Copilot Business を事務から入れる。査定票や商談メモの文章化が中心なら ChatGPT か Claude を2人分持つ。近いうちに(たとえば1年以内に)整備システムを入れ替えるなら工場の帳票の道具は後で選ぶ。所有者欄まで入れたいなら、製品より先に規約を読む。
基盤で手前の候補が決まり、所有者欄を渡すなら規約が先
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Google Workspace でメールを回す
Starter で試す
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全員が Microsoft 365
Copilot Business を事務から
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査定票や商談メモの文章化が中心
ChatGPT か Claude を2人分
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近いうちに(たとえば1年以内に)整備システムを入れ替える
工場の帳票は後で選ぶ
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所有者欄まで入れたい
製品より先に規約を読む
公式の料金表では1人あたりの月額が800円から3,850円まで開き、Claude だけは20〜25ドルのドル建てです。自社がどの行に当たるかを決めてから、下の料金表でその候補の額だけを稟議に写します。月額は、年払いか月払いか、税別か税の表記なしかを揃えないと、安い順が入れ替わります。
| 候補(プラン) | 1人あたりの月額 | 払い方と条件 |
|---|---|---|
| Google Workspace Business Starter | 800円 | 年間プラン・税別。Gmail と Gemini アプリで使う |
| Google Workspace Business Standard | 1,600円 | 年間プラン・税別。ドキュメントや Meet でも使う |
| Microsoft 365 Copilot Business | 3,148円(割引期間は2,698円) | 年払い・税別。今の Microsoft 365 の料金に足す |
| ChatGPT Business 標準シート | 3,050円(月額課金は3,850円) | 年額課金。税の表記なし。従業員2〜200名向け |
| Claude Team スタンダードシート | 20ドル(月払いは25ドル) | 年払い。2〜150名向け |
稟議に写すときは、右の列の条件ごと写します。Google Workspace の2つはメールと文書の基盤そのものの料金で、AIはその中に含まれる形です。Copilot Business は Microsoft 365 の契約に上乗せして買うAIなので、本体の料金が別にかかります。
ChatGPT Business と Claude Team は、どちらも既定では入力内容を学習に使わないと料金表に書いています。社員が個人の無料版に査定票を貼ると、何を入れたかを会社の側から確かめる手段がありません。顧客の情報に触れるアカウントは、法人向けの契約で持ちます。
販売の店頭と整備の工場で要る生成AIツールは違う
販売の店頭で要るのは、文章を書くためのアカウントです。在庫サイトに載せる車両の説明文、問い合わせへの初回返信、商談メモから作る提案の文面は、どれも営業が机で作ります。単体のアカウントでも、メール基盤に付くAIでも使えます。在庫サイトの問い合わせへの初回返信は、その代表です。
整備の工場で手間がかかるのは、車検証・問診票・作業指示書・点検整備記録簿の間で同じ値を転記する作業です。この転記は整備システムの中で起きています。外のAIで下書きしても、戻す先が手入力のままなら時間は縮みません。記録簿の欄を分けて下書きする方法のように、整備システムの機能で済むかを先に確かめる帳票もあります。
1事業場あたりの整備要員は、令和7年度の実態調査で4.36人です。この人数では、リフトの下の整備士が画面を開く時間は長くありません。そのためアカウントは、机に向かう時間の長いフロント、事務、販売の営業から配り、整備士の分は使い方が固まってから足します。販売から整備までの業務ごとの始め方は、自動車販売・整備のAI活用の全体像から選べます。
基盤が部門で分かれる会社は、配る部門の基盤に合わせる
判断図のどの行にも当たらない会社や、部門ごとに基盤が違う会社は、アカウントを配る部門の基盤に合わせます。全社を1製品に揃えるかは、どの帳票で使われたかが分かってから決めれば間に合います。
販売店の本社は Microsoft 365、整備工場は Gmail という会社なら、アカウントも部門で分けます。本社の事務は Copilot、工場のフロントは Google Workspace のAIから試します。
整備システムに後から付いたAI機能は、保守料に含まれるかで扱いを変えます。含まれているなら、工場の帳票ではそれが最初の候補です。別料金なら、単体のアカウントと同じ表に並べて比べます。提供元の説明の言葉のまま比べると、払い済みの機能と新しく払うアカウントの区別が付かなくなるからです。
営業もフロントも Google Workspace を使っている販売店には、別の組み方もあります。Business Starter のAIで文章の下書きを試し、足りない部門にだけ単体のアカウントを足す形です。全員の基盤にAIが付いた状態から、追加するアカウントを選べます。
査定票と問診票は欄を絞っても、渡す前に契約を確かめる
外へ渡す欄を車の状態・症状・作業の中身に絞っても、提供元との契約は渡す前に読みます。絞る先は、査定票の状態と所見、問診票の症状と発生条件、作業指示書の作業内容です。所有者欄と連絡先、本人確認書類の写し、契約書の写しは社内に残します。
「個人情報は入れない」の一行だけで決めると、査定票ごと使えなくなり、現場は手を止めます。帳票の名前と欄の名前で決めておけば、下書きに要る情報だけが外へ出ます。査定票や問診票がまだ紙で、欄の書き方が担当ごとに違う店では、アカウントを配っても渡す欄を特定できません。この場合は、アカウントより先に様式を揃えます。
買取や下取りの記録は、どの製品を選んでも店の務めです。古物営業法第15条第1項は、古物を買い受けるときに相手方の真偽を確かめる措置を求めています。第16条は、受け取りや引き渡しのつど、取引の年月日・品目・相手方の住所氏名などを帳簿等に記載するか、電磁的方法で記録することを定めています。AIが査定票を下書きしても、本人確認と取引の記録は査定担当の仕事です。
所有者欄を外しても、車台番号や登録番号が残る表は自社の台帳で持ち主をたどれるので、扱いは3つに分かれます。契約で提供元が中身を取り扱わない旨を定め、アクセスも絞られていれば、サーバに保存されていても提供に当たりません。
提供元が中身を取り扱う契約なら、それが利用目的の範囲の委託に当たるかを契約書で確かめます。当たれば委託先の監督(第25条)が会社に残り、当たらなければ第三者提供として、第27条により本人の同意が要ります。
渡す先が国外の事業者なら、もう一つ確かめることがあります。委託の形をとっていても、第28条の外国にある第三者への提供として本人の同意が要る場合があるからです。除かれるのは、同等の制度を持つ国と、基準に合う体制を整えた事業者です。
国外のサーバに置く場合も、提供元が中身を取り扱わない定めがあり、アクセスも制限されていれば提供の扱いから外れます。その国の制度を踏まえた安全管理は会社が行います。
規約と契約で確かめるのは、学習への利用、保存場所と保存期間、解約時の削除、再委託、海外への移転、アクセス権限、操作の記録、漏えい時の連絡です。事務の担当が候補ごとに規約の該当箇所を書き出し、経営者が欄ごとの扱いを決めます。
【説明用の架空の記入例】査定票の状態と所見: 渡す欄/査定票の所有者欄: 社内に残す欄/問診票の症状と発生条件: 渡す欄/問診票の連絡先: 社内に残す欄。規約の欄には、候補ごとに学習への利用を定めた条の番号と文言をそのまま写します。
試しの2人分は月払いで持ち、年払いは使われ方で決める
単体のアカウントで試すなら、2人分を月払いで持ち、年払いへ移すかは試しの期間の使われ方で決めます。期間の長さは経営者が決めます(たとえば1か月)。ChatGPT Business と Claude Team は、どちらも2名以上のチーム向けです。
料金表の値を2人分に掛けた試算では、ChatGPT Business の標準シートは年額課金で月6,100円、月額課金で月7,700円です。Claude Team は年払いで月40ドル、月払いで月50ドルになります。
2人分を持つなら、フロントと事務で分けて使い切ります。販売の営業を2人足した4人分の試算では、ChatGPT Business は月額課金で月15,400円、年額課金で月12,200円です。試算では年額課金を選ぶと月3,200円安くなる代わりに、1年分のアカウント数を先に決めることになります。
試しの期間に一度も使われない週があったアカウントは、年払いに移しません。配る相手を替えるか、外します。年払いの値引きは、アカウントの数と使う帳票が固まってから取れば足ります。
月に1度しか書かない帳票では、フロントや営業が直した行がたまらず、製品の良し悪しを比べられません。在庫サイトの車両説明文や問診票の清書のように、毎週必ず出る帳票から試します。
規約の読み比べとアカウントの配り方を、社内の誰が持てるか
ツールの選定そのものは、社内で進められます。比べる材料は公式の料金表と規約で、どちらも契約の前に誰でも開ける資料です。読み比べは事務の担当が、欄ごとの扱いは経営者が持てば足ります。
試しの期間に見る数は、事務の担当がアカウントごとに週単位で数える、下書きを使った件数です。件数の伸びないアカウントで、所有者欄を外したせいで下書きが作れていないと分かったら、製品を替える前に、渡す欄の決め方を経営者と見直します。
社外の目が要るのは、規約の読み方で扱いが変わる箇所です。提供元が中身を取り扱わない定めと読めるか、委託と言える契約か、国外の事業者で第28条の本人同意が要るか。迷った箇所は、契約の読み方に詳しい外部の専門家に見てもらいます。
アカウントを配った後、どの帳票から下書きを使い、整備システムの機能とどう分けるかで止まる会社もあります。帳票ごとの使い方を外の相談役と組むなら、AI顧問がその相手になります。
明日から始める3ステップ
担当 事務の担当
候補の規約から学習への利用・保存期間・海外への移転などの箇所を書き出し、査定票と問診票の欄ごとに渡すか社内に残すかの表を作る
次へ進む目安所有者欄・連絡先・本人確認書類の写しを含むすべての欄に、渡すか残すかが書き込まれている
担当 経営者
表を見て欄ごとの扱いを決め、フロントと事務に月払いで2人分のアカウントを配る
次へ進む目安2人分の使い道が、在庫サイトの説明文や問診票の清書のように毎週出る帳票1つずつに決まっている
担当 フロントと事務
配られたアカウントで毎週出る帳票の下書きを作り、直した行を残す
次へ進む目安月末に、どの週にも下書きを使った件があるアカウントと無いアカウントが分かれ、年払いへ移す数を経営者が選んだ
無料相談(オンライン)
BoostXは、整備工場と中古車販売店の受付・見積・反響対応へのAI導入を支援しています
01無料相談
入庫予約・見積・反響の返信から、最初の1業務を決める
02進め方の提案
規模に合う進め方を提案する
03作って試す
一緒に作り、現場で試して直す
04定着まで伴走
毎月1テーマずつ積み上げる
作って試す・定着までAIエージェント開発AI顧問生成AI研修
出典
- Google「Google Workspace 料金プラン」(Business Starter・Business Standard) Google 確認日 2026.09.28
- Microsoft「Microsoft 365 Copilot Business」料金Microsoft 確認日 2026.09.27
- OpenAI「ChatGPT 料金」(Business 標準シート・Business のデータの扱い) OpenAI 確認日 2026.09.27
- Anthropic「プランと料金」(Team プランのスタンダードシート・Team プランのデータの扱い) Anthropic 確認日 2026.09.28
- 日本自動車整備振興会連合会「令和7年度 自動車特定整備業実態調査結果の概要について」(令和8年1月30日)(1事業場あたり整備要員数) 日本自動車整備振興会連合会 確認日 2026.09.28
- 古物営業法(昭和24年法律第108号)(第15条・第16条) e-Gov法令検索(デジタル庁) 確認日 2026.09.28
- 個人情報の保護に関する法律(平成15年法律第57号)(第25条・第27条第1項・第27条第5項第1号・第28条第1項 外国にある第三者への提供の制限) e-Gov法令検索(デジタル庁) 確認日 2026.09.28
- 個人情報保護委員会「「個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン」に関するQ&A」Q7-53(クラウドサービスの利用)・Q12-1(外国にある第三者への委託)・Q12-3(外国にあるサーバへの保存) 個人情報保護委員会 確認日 2026.09.29
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