中古車の反響への初回返信をAIで下書き|問い合わせ5種類と営業が入れる行
夜間や定休日に溜まった反響へ、翌朝まとめて初回返信を返す中古車販売店の、集客担当・営業・店長の仕事を扱います。
自動車公正取引協議会が2025年度に受けた四輪の中古車の契約・取引方法の相談875件のうち、1割以上は、表示された支払総額で買えないという相談でした。反響への初回返信をAIで下書きするとき、掲載の総額を写しただけの一文が、この食い違いの入口になります。在庫を聞く反響と総額の内訳を聞く反響とでは、下書きで返せる範囲が違います。

先に結論
下書きを使えるのは、在庫の有無と見学・試乗の日時を聞く反響です。総額の内訳や県外登録を聞く反響では、AIの下書きは受け止めの一文で止め、条件と額は営業が書きます。ローンの月々や下取りの額を聞く反響も、AIが書くのは受け止めと来店の候補までで、額は営業が入れます。
在庫の状態と支払総額の行は、担当の営業が在庫表から入れます。どの種類でも、問い合わせの車を管理番号で特定してから下書きに回します。
夜間の自動返信は、受け付けたことと返す時刻までにします。売約の入力と掲載の停止が同じ日にそろう店だけ、候補の時間帯まで返せます。
額を聞く反響で営業の行が増えるのは、答えの出どころが違うから
在庫があるかを聞く反響には在庫表の現況で、県外への登録を聞く反響には登録の条件で、月々の額を聞く反響には信販会社の料率で答えます。どれもAIの手元に無い帳票なので、お金の額に近い問いほど、営業が書き入れる行が増えます。
図の要点:問い合わせの種類ごとにAIが書く所と営業が入れる行を分けた分岐の図。在庫の有無を聞く反響は、AIが受け止めと来店の候補を書き、営業が在庫の状態と支払総額を入れ、商談中なら全文を営業が書く。見学・試乗はAIが予定表の空きから候補を出し、営業が置き場所と試乗の可否を入れる。総額の内訳・県外登録・自宅納車はAIが受け止めの一文だけで、営業が支払総額の条件と外にかかる費用を入れる。ローンの月々は営業が信販会社の条件で組んだ額を入れる。下取り・買取はAIが査定の段取りを書き、営業が額は現車を見てから伝える旨を入れる。
総額の内訳を聞く反響では、AIの下書きは受け止めの一文で止まる
- まだ買えるか・在庫はあるか
- AIが書く: 問いの受け止めと来店の候補の時間帯
- 営業が入れる: 在庫の状態と支払総額。商談中なら全文を営業が書く
- 見学・試乗の日時
- AIが書く: 店の予定表の空きから出した候補
- 営業が入れる: 車の置き場所と、試乗を出せるか
- 総額の内訳・県外登録・自宅への納車
- AIが書く: 受け止めの一文だけ
- 営業が入れる: 支払総額の条件と、その外にかかる費用
- ローンの月々
- AIが書く: 受け止めと来店の候補
- 営業が入れる: 信販会社の条件で組んだ額
- 下取り・買取の額
- AIが書く: 査定の段取りと来店の候補
- 営業が入れる: 額は現車を見てから伝える旨
自店の反響がどの種類に多いかを数えれば、下書きをどこまで使うかの目安が決まります。どの種類でも、問い合わせの車を在庫表の管理番号で特定してから下書きに回すのが前提です。車名と色しか無い問い合わせを特定しないまま下書きすると、別の車の条件で返信が組まれます。
在庫サイトの反響は、何店かに同時に送られていることがあります。受信箱に並んだ返信の中で読まれるのは、自分の問いに答えているか、総額が掲載と同じかです。問いの中の「日曜」「県外」「ローン」の語を受け止めた一文があれば、定型文だけの返信と見分けが付きます。
支払総額を聞く反響は条件を添えて返す
総額を聞く反響で下書きを受け止めの一文にとどめるのは、支払総額に条件が付いているからです。支払総額は車両価格に諸費用を足した額で、諸費用に含められるのは保険料、法定費用を含む税金、登録に伴う費用に限られます。
額の前提は、販売店を管轄する運輸支局の中(同じ都府県の中)で登録し、店頭で引き渡すことです。「隣の県ですが、総額はいくらですか」という反響に掲載の総額を写せば、条件の違う額を答えたことになります。反対に、同じ都府県の中の登録なら、ナンバーの地名が違っても、協議会は管轄外の手続き代行費用を請求しないよう求めています。
店の定型文も見直します。「納車準備費用は別途」の一文が残っていると、下書きがそれを使います。洗車やクリーニングのような商品化の費用は、車両価格に含めて表示するものです。ETCのセットアップのようなオプションの費用も諸費用に含めず、付けるかどうかは客が選ぶものとされています。表示した支払総額で販売しなければ、不当な価格表示として重大な規約違反になります。
【説明用の架空の記入例】「隣の県に住んでいます。この車の総額はいくらですか」という反響への返信です。
- AIの下書き(受け止めの一文): 隣の県でのご登録をお考えとのこと、お問い合わせありがとうございます。
- 営業が入れた行: 掲載の支払総額は、当店を管轄する運輸支局で登録し、店頭でお引き渡しする場合の額です。お住まいの県で登録する場合の額と、その外にかかる費用は、在庫表と登録の条件を確かめたうえで本日中にお知らせします。
額の食い違いは、協議会への相談にも表れています。2025年度に自動車公正取引協議会が受けた四輪の中古車の相談のうち、契約・取引方法の相談は875件でした。その1割以上が、表示された支払総額で購入できないという相談です。額の行を営業が在庫表から入れる決まりは、この種の相談を店から出さないための工程です。
返し漏れた反響は、朝の一覧で並べ直して見つける
夜の反響を反響台帳へ転記するのは、朝の集客担当の仕事です。在庫サイトの管理画面、自社フォーム、受信箱を順に開くので、掲載する媒体が増えるほど朝の転記の作業が長くなります。窓口ごとの反響を1か所に集めて担当を決める段取りは、反響の受付台帳と振り分けが前の工程です。
一覧ができたら、受信順ではなく、在庫の状態と受信からの時間で並べ直させます。未返信が一番溜まる定休日明けの朝は、並べ直しの効果が最初に表れる時間帯で、平日の朝より差を偶然と見分けやすくなります。売約になった車への反響には、同じ車種で年式と支払総額の近い在庫から営業が選んだ代わりの車を添えて返します。
同じ人が別の在庫サイトから同じ車に問い合わせていたら、一覧の上で1件にまとめ、返信を1通にします。まとめる前に、受信した窓口と時刻は台帳に残しておきます。後から「返事が来ない」と言われたとき、どの窓口に何時に返したかを答えられるからです。
連絡先を外しても、社外のAIに預ける前に扱いを確かめる
氏名とメールアドレスは、下書きづくりに要りません。反響台帳の番号と問い合わせの本文だけを渡せば、連絡先を社外に出さずに下書きが作れます。
連絡先を外した本文でも、反響台帳の番号から店は客をたどれるので、社外のAIサービスに預ける前に規約で扱いを確かめます。預け先が中身を取り扱わない契約で、預け先の担当者が中を見られないようアクセスが制限されていれば、提供に当たりません。
預け先が扱う契約なら、返信を作る目的の範囲で任せる委託と言えるかを確かめ、言えれば監督(第25条)が残ります。言えなければ第三者提供として客の同意(第27条)が前提です。国外の事業者なら、第28条の同意が要るかも見ます。
夜間の自動返信は受付と返す時刻までにとどめる
営業時間外の自動返信は、受け付けたことと、翌営業日の何時までに返すかを伝える文にすると外れません。見学の候補日まで夜のうちに返せるかは、店の作りで答えが逆になります。
在庫管理で売約を入れると、在庫サイトの掲載も同時に止まる店があります。この作りなら、夜間に候補の時間帯を返しても、売れた車を案内する事故は起きにくいはずです。売約の入力と掲載の停止が別の人の手にあり、同じ日に揃わない店は違います。金曜の夜に返した日曜の候補が、土曜の午後に売約になった車の見学になってしまいます。
売約済みの車を案内する返信は、実際には取引できない車の表示を禁じた規定(公正競争規約第15条第1号)に近づくおそれがあります。送る直前の見直し方は、送信の直前に在庫を見直す手順が続きです。
在庫サイトを2つ3つ使い分け、それぞれの管理画面で掲載を手で直している店も、売約と値下げの反映が媒体ごとにずれます。こうした店では、夜間の返信は受付の一文にし、候補日は朝に在庫表と掲載を見比べてから送ります。
定型文と下書きの線引きは店長が決め、組み方は外部に相談できる
どの種類を下書きに回し、定型文のどの一文を外すかの線引きは、店長が持つ仕事です。支払総額の条件や売約の扱いは店の表示の責任に直結し、外に預けられる判断ではないからです。最初に手を入れるのは、下書きの元になる店の定型文です。
線引きを続けるか縮めるかは、営業が現況の行を書き直した回数で見ます。回数は、集客担当が定休日明けの朝ごとに種類別に数えます。同じ種類で書き直しが続いたら、その種類の下書きは受け止めの一文までに縮め、直しが多かった種類は店長が定型文の見直しに使います。
種類の分け方や下書きの型を、店長が一人で決めきれない店もあります。その組み立てを外の相手と相談しながら進める形として、AI顧問があります。
明日から始める3ステップ
担当 集客担当
前回の定休日明けの朝に溜まっていた反響を5つの種類に分けて数え、翌営業日の正午までに返せなかった件数も書き出す
次へ進む目安どの種類が多いかと正午までの未返信の件数を、試す前の数として店長に示せる
担当 店長
店の定型文から「納車準備費用は別途」のような一文を外し、額を聞く種類の下書きは受け止めの一文で止めると決める
次へ進む目安定型文と下書きのどちらにも、支払総額の外に費用を足す一文が1つも残っていない
担当 集客担当と営業
次の定休日明けの朝から、管理番号で車を特定できた反響だけを下書きに回し、営業が現況の行を入れてから送る
次へ進む目安定休日明けの朝を3回試し、正午までの未返信が3回とも試す前の数を下回った
無料相談(オンライン)
BoostXは、整備工場と中古車販売店の受付・見積・反響対応へのAI導入を支援しています
01無料相談
入庫予約・見積・反響の返信から、最初の1業務を決める
02進め方の提案
規模に合う進め方を提案する
03作って試す
一緒に作り、現場で試して直す
04定着まで伴走
毎月1テーマずつ積み上げる
作って試す・定着までAIエージェント開発AI顧問生成AI研修
出典
- 自動車公正取引協議会「AFTC INFORMATION 販売実態のモニタリング結果を踏まえ、大手中古車専業店等14社に対し、改善要請を実施」(2026年8月31日)(諸費用の範囲・管轄外手続代行費用・納車準備費用と重大な規約違反) 一般社団法人自動車公正取引協議会 確認日 2026.09.28
- 自動車公正取引協議会「自動車公正競争規約集」(2025年4月)自動車業における表示に関する公正競争規約 第15条(おとり広告の禁止)・中古自動車に関する施行規則 第6条(販売価格の表示) 一般社団法人自動車公正取引協議会 確認日 2026.09.28
- 自動車公正取引協議会「2025年度 消費者相談レポート」(2026年8月27日)(中古車関係の相談内容) 一般社団法人自動車公正取引協議会 確認日 2026.09.28
- 個人情報の保護に関する法律(平成15年法律第57号)(第25条・第27条第1項・第27条第5項第1号・第28条第1項 外国にある第三者への提供の制限) e-Gov法令検索(デジタル庁) 確認日 2026.09.28
- 個人情報保護委員会「「個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン」に関するQ&A」Q7-53(クラウドサービスの利用)・Q12-1(外国にある第三者への委託) 個人情報保護委員会 確認日 2026.09.29
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