本文へ移動
教育AIジャーナル 運営 株式会社BoostX

無料相談

入会手続き

学習塾の入会手続きはAIにどこまで、契約書面の金額と解約は人が確定

対象は、入会とコース変更の書面づくりを受付が抱える学習塾・語学教室の、経営者、教室長、受付・事務の責任者です。

入会が重なる週の受付では、入会申込書を見ながら、入会書類・概要書面・契約書面に同じ氏名とコースと金額を書き写す作業が続きます。転記だけでもAIに任せたいところですが、契約書面は記載する事項が法律で決まっている書類です。AIの下書きで済む欄と人が確定する欄を分け、書面を渡す前の確認の担当を決めるための材料をそろえました。

入会手続き 7分 運営 株式会社BoostX

入会手続きの現場のイメージ写真

先に結論

AIに任せるのは、入会申込書の内容を入会書類・概要書面・契約書面の欄へ転記すること、料金表と時間割表から金額と期間の案を入れること、空欄や食い違いを指摘することまでです。AIが入れた案は確定ではありません。金額の明細と合計、提供期間と回数、クーリング・オフと中途解約の記載、特約は、教室長が料金表とひな形と照合して確定してから保護者へ渡します。

自塾の契約が特定商取引法の書面の決まりの対象になるかどうかも、AIの回答では決めません。教室長が条文と消費者庁の解説を読み、迷う点は消費生活センターや弁護士に確かめます。料金表の改定中と、ひな形に無いコースの申込ではAIの下書きを使わず、PDFで渡す承諾が無い申込には紙の書面を渡します。

入会書類でAIに任せるのは転記と案と指摘まで

入会の申込1件で作る書面のうち概要書面と契約書面は、特定商取引法の対象になる契約では、書く事項が法律と施行規則で決まっています。そのため入会手続きでAIが受け持つ範囲は、入会申込書からの転記、料金表と時間割表から引く金額と期間の案、空欄や食い違いの指摘までにとどめます。

図の要点:入会の申込から契約書面を渡すまでを受付・AI・教室長の担当で並べた図。受付が入会申込書を受け取って料金表の改定日を見て、AIが申込書の内容を3つの書面の欄へ転記し、料金表と時間割表から金額と期間の案を入れ、空欄と料金表との食い違いを一覧にする。教室長が金額の明細と合計、提供期間と回数を確定し、クーリング・オフと中途解約の欄をひな形と照合してから、受付が契約の前に概要書面、契約の後に契約書面を渡す。

金額・期間・解約の欄は、教室長が確定してから保護者へ渡す

受付

AI

教室長

  1. 受付

    入会申込書を受け取り、料金表の改定日を見る

    戻す改定の途中なら教室長へ

  2. AI

    申込書の内容を3つの書面の欄へ転記する

    氏名・学年・コース・開始日

  3. AI

    料金表と時間割表から金額と期間の案を入れる

    案の印を付けて残す

  4. AI

    空欄と、申込書と料金表の食い違いを一覧にする

    解約の欄の文は書き換えない

  5. 教室長

    金額の明細と合計、提供期間と回数を確定する

    料金表・時間割表と照合する

  6. 教室長

    クーリング・オフと中途解約の欄を確かめる

    戻すひな形と違えば作り直す

  7. 受付

    契約の前に概要書面、契約の後に契約書面を渡す

    渡した日を記録する

この図から決めるのは、教室長の確定をどの時点に置くかです。教室長の2つの確認は、受付が概要書面を印刷する前に済ませます。

特定商取引法の対象になる契約では、塾は契約を結ぶまでに概要書面を、契約を結んだ後は遅滞なく契約書面を交付しなければなりません(第42条)。保護者がクーリング・オフをできる期間は、契約書面を受領した日から起算して8日を経過するまでです(第48条)。このため受付は、契約書面を渡した日を申込ごとに記録します。

AIは、渡された入会申込書・料金表・時間割表・ひな形の範囲でしか欄を埋められません。誤った金額や期間のまま渡した書面は、塾が交付した書面として保護者の手元に残ります。

学習塾の入会契約が法律の対象になる期間と金額

特定継続的役務提供とは、政令で定める期間を超えて役務を提供し、政令で定める金額を超える金銭を受け取る契約による役務の提供です。学習塾では期間が2か月、金額が5万円と定められ、どちらも超える契約に概要書面と契約書面の交付義務がかかります。

政令の表で学習塾に当たるのは、入学試験への備えや学校教育の補習のために、学校(幼稚園と大学を除く)の児童・生徒・学生へ、塾が用意した場所で行う学力の教授です。生徒の自宅など塾が用意した場所以外で教える家庭教師と、語学の教授は、別の区分です。

自塾のコースが対象になるかは、教室長がコースと支払いの組み方ごとに判断します。条文が定めているのは期間と金額の基準までです。月謝制の契約がこの基準に当たるかどうかは、AIの回答で決めません。消費者庁の解説を読み、迷う点は消費生活センターや弁護士に確かめます。

概要書面と契約書面でAIが埋める欄、人が決める欄

概要書面は契約を結ぶ前に渡す書面で、金額は概算額を書きます。契約書面は契約を結んだ後に遅滞なく渡す書面で、費目ごとの明細と合計、契約の年月日、契約を担当した者の氏名まで書きます。

消費者庁の解説に並ぶ記載事項を数えると、概要書面が11項目、契約書面が14項目です。この記載事項を、入会申込書から転記できる欄、料金表と時間割表から引く欄、教室長が確定する欄に分けます。

書面の欄 下書きの作り方 確定の担当
氏名・学年・コース名 AIが入会申込書から転記 受付が申込書と読み合わせ
事業者名・住所・代表者 ひな形の文のまま 変更時に教室長が更新
金銭の額 AIが料金表から費目ごとに案 教室長が明細と合計を確定
提供期間・回数の総計 AIが開始日と時間割表から案 教室長が確定
クーリング・オフ・中途解約 AIは書かず、違いを知らせる 教室長がひな形と照合
特約・前受金の保全 AIは書かない 教室長が有無と内容を確定
担当者名・契約の年月日 空欄のまま残す 契約の場で受付が記入

表を見て受付と教室長が決めるのは、自塾のひな形の各欄がどの行に当たるかです。重要事項の説明や請求の登録など、書面づくりの後の工程は入会手続きの業務の全体にまとめています。

契約書面の金額は、入学金、入会金、授業料、施設整備費、購入が必要な教材の価格など、費目ごとの明細と合計を書く決まりです。AIが入れた明細と合計の案はそのまま使わず、教室長が料金表と1行ずつ照合します。

概要書面と契約書面は8ポイント以上の文字と数字を使い、書面をよく読むべき旨は赤枠の中に赤字で書きます。契約書面では、クーリング・オフの事項も赤枠の中に赤字です。書面は、体裁を確認済みのひな形の欄に値を入れて作ります。

AIに渡すのは、入会申込書の記入内容、改定日を書いた最新の料金表、時間割表、ひな形の欄の一覧です。指示文には、金額と期間の欄に案の印を付けることと、料金表に無い費目は金額を入れずに「未確認」と返すことを入れます。解約の欄は書き換えさせず、ひな形と違う箇所だけを知らせるよう指示します。

入会申込書には、保護者と生徒の氏名・住所・学校名が載っています。外部のAIサービスへ入力する前に、教室長が利用規約と契約を読み、入力を認める項目を決めます。契約書で読む箇所は、教室長が問い合わせ対応でAIを使うときの契約の確認と同じです。

料金表の改定中とひな形に無いコースでは下書きを使わない

新年度の料金表へ切り替えている途中で、AIに渡した料金表が改定前の版のままだったとします。これは説明のために置いた仮の場面です。AIは渡された料金表のとおりに金額の案を入れるので、古い金額の下書きが出来上がります。

料金表を改定している途中の期間と、ひな形に無い新しいコースの申込では、AIの下書きを使いません。教室長が料金表とコースの内容を一から確かめ、書面を手で作ります。保護者へ渡した後に誤りが見つかった書面は、受付が自分で直さずに教室長へ戻し、訂正と保護者への説明は教室長が決めます。

中途解約の返金条件は上限額を人が確かめる

学習塾の中途解約で塾が請求できる額には上限があります。授業の開始前は1万1千円、開始後は提供済みの授業の対価に、2万円か1か月分の対価のいずれか低い額を足した額です。中途解約は、クーリング・オフの期間が過ぎた後に、保護者が将来に向かって契約をやめる手続きです(第49条)。そのため解約の欄の額は、教室長が政令の表と照合します。

違約金の定めが契約にあっても、塾はこの上限に法定利率による遅延損害金を加えた額を超えて請求できません。上限の額は役務の種類で違います。

役務の種類 提供開始前の解約 開始後に対価へ足す額
学習塾 1万1千円 2万円か1か月分の低い額
家庭教師 2万円 5万円か1か月分の低い額
語学の教授 1万5千円 5万円か契約残額の100分の20の低い額

この表で教室長が確かめるのは、自塾のひな形の解約の欄が、扱っている役務の種類の額になっているかです。教室での授業に加えて家庭教師の派遣や英会話のコースを持つ塾では、ひな形を種類ごとに分けます。

AIに「中途解約の欄を書いて」と頼むと、別の種類の額が混ざった文が返ってくるおそれがあります。中途解約の欄は、弁護士などの確認を受けたひな形の文を固定し、AIには書き換えさせません。AIに任せるのは、出来上がった下書きとひな形の文を比べ、1字でも違う箇所を知らせる作業です。

通年コースに夏期講習を足すようなコース変更では、金額の合計だけを直し、費目ごとの明細に講習費の行が無い書面になるおそれがあります。金額・期間・回数が変わる変更では、変更後の内容で欄を埋め直す下書きをAIに作らせ、教室長が確定します。書面を作り直して渡すかどうかも教室長が決め、迷うときは専門家に確かめます。

契約書面をPDFで渡す前に保護者から得る承諾

概要書面と契約書面をPDFやメールで渡せるのは、渡す方法の種類と内容をあらかじめ示し、相手から承諾を得た場合に限られます。承諾が無ければ、紙の書面を渡します。

承諾の前には、承諾をしなければ紙の書面が交付されることなどを、平易な表現で説明しなければなりません。相手が閲覧に必要な操作を自分で行えることも確かめます。承諾を得たときは、例外に当たる場合を除き、電子で渡すまでに、承諾を得たことを証する書面を交付します。

承諾の後でも、保護者から書面などで電子での提供を受けないという申出があったときは、電子で渡してはなりません。受付では、承諾の記録が残っている申込だけをPDFで渡し、記録が無い申込はAIの下書きを印刷して紙で渡します。承諾の取り方の細部は、電子で渡す運用を始める前に、教室長が施行規則と消費者庁の解説で確かめます。

入会書類の下書きを教室で組むか外部に頼むか

教室長と受付の責任者で組めるのは、ひな形の欄の仕分け、料金表への改定日の記入、AIに転記・金額と期間の案・指摘をさせる運用までです。下書きの値を生徒管理・請求システムの登録へつなぎ込む作業と、複数の教室でひな形と料金表の版をそろえる仕組みづくりは、外部と組む範囲です。

最初に着手するのは、ひな形の欄の仕分けです。教室長が概要書面と契約書面のひな形を印刷し、各欄に「申込書から転記」「料金表から引く」「教室長が確定」「文を固定」のどれかを書き込みます。ほかの業務は学習塾・教育の業務別のAI活用から探せます。

運用を始めたら、受付の責任者が、書面1件を作る分数と、保護者へ渡す前に見つかった記入漏れ・食い違いの件数を記録します。続けるかどうかの目安は、たとえば入会10件分で、教室長の照合で見つかる金額と期間の誤りが0件であることです。誤りが出た場合は、料金表とひな形のどちらが古かったかを確かめ、直るまで手で作る流れに戻します。

ひな形の文面が法律の定めに合っているかの確認だけは、教室の中でも、仕組みを作る外部の会社でも代わりができません。クーリング・オフと中途解約の欄には、弁護士などの専門家が確認した文を使います。

明日から始める3ステップ

  1. 担当 教室長

    概要書面と契約書面のひな形を印刷し、各欄に「申込書から転記」「料金表から引く」「教室長が確定」「文を固定」の区分を書き込み、料金表に改定日を書く。クーリング・オフと中途解約の欄の文面は弁護士などの専門家に確認を依頼する

    次へ進む目安ひな形の全部の欄に区分が付き、扱う役務の種類ごとにひな形が分かれ、料金表に改定日が入り、外部のAIサービスへ入力してよい項目の範囲が書面で決まっている

  2. 担当 受付・事務の責任者と教室長

    直近に入会した3件の入会申込書を、最新の料金表・時間割表と合わせて、決めた入力の範囲でAIに渡して下書きを作り、AIの指摘の一覧と、教室長が料金表・ひな形と照合して見つけた誤りを並べる。1件を作る分数を手書きと同じ3件で測る

    次へ進む目安3件分について、AIの指摘、教室長が見つけた誤り、作成の分数が1枚の記録に並び、指示文に足す注意が書き出されている

  3. 担当 受付・事務の責任者

    新しい申込から、受付がAIの下書きを作り、教室長が金額・期間・解約の欄を確定してから概要書面を渡す流れで運用し、書面1件の作成の分数と、渡す前に見つかった記入漏れ・食い違いの件数を記録する

    次へ進む目安入会10件分の記録がそろい、教室長の照合で金額と期間の誤りが0件である。誤りが出た件は、料金表とひな形のどちらが古かったかが記録され、直るまで手で作る流れに戻している

AI活用診断授業中に返せない問い合わせと指導記録、どちらからAIに任せるか。6問でAI活用診断(約1分・登録不要)

無料相談(オンライン)

BoostXは、学習塾・スクールの問い合わせ・教材・保護者連絡へのAI導入を支援しています

  1. 01無料相談

    問い合わせの返信・教材・保護者連絡から、最初の1業務を決める

  2. 02進め方の提案

    規模に合う進め方を提案する

  3. 03作って試す

    一緒に作り、現場で試して直す

  4. 04定着まで伴走

    毎月1テーマずつ積み上げる

作って試す・定着までAIエージェント開発AI顧問生成AI研修

無料相談の日程を選ぶフォームで問い合わせる

オンライン(Google Meet)・30分または45分・無料

出典

  1. 特定商取引に関する法律(昭和51年法律第57号)e-Gov法令検索第41条第1項第1号(特定継続的役務提供の定義)・第42条第1項(概要書面の交付)・第42条第2項(契約書面の交付)・第42条第4項(電磁的方法による提供)・第48条第1項(クーリング・オフ)・第49条第1項・第2項(中途解約と請求できる額の上限) e-Gov法令検索(デジタル庁) 確認日 2026.10.13
  2. 特定商取引に関する法律施行令(昭和51年政令第295号)e-Gov法令検索第24条第2項(政令で定める金額)・別表第四 五の項(学習塾に当たる役務)・別表第四 三の項・四の項(語学の教授・家庭教師に当たる役務)・第26条第1項・第2項(承諾に関する手続) e-Gov法令検索(デジタル庁) 確認日 2026.10.13
  3. 特定商取引に関する法律施行規則(昭和51年通商産業省令第89号)e-Gov法令検索第92条(概要書面の記載事項と書式)・第93条(契約書面の役務の内容などの記載事項)・第94条第1項(契約書面の金銭の額)・第94条第3項から第5項(契約書面の書式)・第99条(承諾の前の説明と確認、承諾を証する書面) e-Gov法令検索(デジタル庁) 確認日 2026.10.13
  4. 消費者庁「特定商取引法ガイド 特定継続的役務提供」(行政規制 書面の交付) 消費者庁 確認日 2026.10.13

編集BoostX編集部(株式会社BoostX)編集と監修の決まり