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工場の引き合い管理、未回答を数える7列の台帳とAIに写させる欄

AIは依頼書を台帳の1行に写し、照合は営業事務、回答期限は営業担当、順番と辞退は営業課長が決める

引き合いの未回答は、受付を1本の台帳に記録すれば数えられる。7列の書き手と、AIに写させる欄、週の初めに数える2種類の行が営業課長の手元で決まる。

更新  約7分で読めます 編集 BoostX編集部 運営 株式会社BoostX(AI導入支援)

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製造業の引き合い管理、未回答の見落としを防ぐ7列の台帳とAIの限界

30秒でわかること

  1. 何が問題か

    見積Excelには回答済みしか残らず、まだ答えていない依頼は受信箱やFAXの束に散って数えられない。

  2. 何を見れば判断できるか

    手がかりは、回答期限が空欄の行と、期限を過ぎて未回答の行の2種類の件数。

  3. 誰が何をすれば解決するか

    AIが受付日・顧客・図番を写し、営業事務が原本と照らす。期限は営業担当、担当と見込みは営業課長が書く。

見積の遅れに気づく合図が、顧客の購買担当からの「先週の見積はまだですか」という電話しかなければ、依頼が誰の受信箱にあるかを探すところから始まります。

引き合いの未回答はなぜ数えられないのか?

未回答の引き合いが数えられない原因は、入口の数より、受付を記録する決まりが無いことです。見積Excelに載るのは回答を済ませた分だけで、まだ回答していない依頼はどこにも残りません。

図の要点:見積依頼の受付の前後を比べる図。いまはメールが営業担当の個人アドレスに、FAXの受付日が紙の束に、ポータルの依頼が担当者のIDの中に残る。台帳を1本にした後は、AIが依頼書の受付日・顧客・図番・改訂番号を写し、営業事務が原本と照らして貼り、営業担当が顧客と約束した回答期限を書く。

回答期限が書かれた行だけが、遅れを判定できる未回答になる

いま、見積依頼が届くと

  • メールは営業担当の個人アドレスに届く
  • FAXの受付日は紙の束の中にしかない
  • ポータルの依頼は担当者のIDでしか見えない

台帳を1本にした後

  • AIが依頼書の受付日・顧客・図番・改訂番号を写す
  • 営業事務が写した行を原本と照らして貼る
  • 営業担当が顧客と約束した回答期限を書く

図の3つの入口のどれにも入らない依頼もあります。展示会や客先訪問で口頭やメモで受けた引き合いで、これはAIに渡す原本が無いため、受けた営業担当が帰社した日に自分で台帳の行を起こします。

担当に聞けば答えは出ます。困るのは営業課長や工場長が全体の件数を知りたいときで、担当ごとに聞き、FAXの束をめくり、ポータルに入り直す手間が、知りたくなるたびにかかります。

見積依頼書には期限欄の無いものもあります。「なるべく早く」のまま受けると、遅れているかどうかも判定できません。調達ポータルは会社で1つのIDしか発行しない顧客もあり、その顧客だけは営業担当が朝に開いて、営業事務へ転記を頼む形になります。

台帳は7列、空欄にしないのは回答期限と担当

引き合い台帳に持たせるのは7列で、書く人と書く時点を列ごとに決めておきます。引き合い台帳とは、見積依頼を1件1行で記録し、未回答の件数をいつでも数えられるようにする一覧です。見積の金額や原価の内訳は持たせず、見積Excelの側に置きます。その見積をどの段までAIに組ませるかは、見積の10工程の分担と積み上げ直す図面で扱っています。

列 誰がいつ書くか 空欄のままだと
受付日 営業事務が届いた日に 待たせた日数が出ない
顧客 営業事務が届いた日に 顧客別の件数が出ない
図番と改訂番号 営業事務が書き、技術担当が確認 旧版の図面で見積る
回答期限 営業担当が顧客に確かめた日に 遅れを判定できない
受注見込み 営業課長が期限の決まった日に 繁忙期の順番が付かない
担当 営業課長が受付の翌朝までに 誰も持たない行が残る
進み具合 担当が段の進むたびに 回答済みまで未回答に数える

空欄にしない列は、回答期限と担当の2つです。顧客が「なるべく早く」と言っても、営業担当が「何日までに出します」と日付を置き、了承をもらって書きます。

受注見込みは、高い・中くらい・低いの3段で足ります。繰り返し品の追加か、新規の顧客か、相見積だと顧客が明かしているか、といった営業課長が説明できる理由で付けます。進み具合も「受付・図面確認中・見積中・回答済・受注・失注・辞退」のように語を固定します。語がそろわないと、未回答を数えるフィルタが効かなくなります。

台帳の行番号は受付番号として使います。FAXのPDFやメールの添付を保存するとき、ファイル名の頭にその番号を付ければ、行から原本へすぐたどれます。

置き場所は、書く人が営業事務1人で、営業担当は見るだけなら、共有フォルダのExcelで足ります。営業担当もそれぞれ進み具合を書き込み、同じファイルの上書きがぶつかるようになったら、複数人で同時に編集できる表計算へ移します。

案件管理システムとのつなぎ方を比べるのは、見積の回答から受注登録までを基幹システムへ打ち直す手間が、月末に重くなってからです。受注登録から先の業務は見積・受注の記事でたどれ、生産計画や品質の話は製造業の業務別の記事一覧から探せます。

見積依頼書の転記は図番と改訂番号で誤る

AIへの転記の頼み方は、共有の受付アドレスに届いたメール本文と見積依頼書のPDFを1件ずつ渡し、受付日・顧客・図番と改訂番号を1行へ写させる形です。依頼書にある希望の回答日は写させず、営業担当が顧客と約束した日を回答期限に書きます。

いちばん誤りやすいのは、手書きのFAXでかすれた図番と改訂番号です。読み取れない欄は推測で埋めず、空欄にして印を付けるよう指示に書いておきます。

印の無い行も、営業事務が原本のPDFと横に並べ、受付日・顧客・図番・改訂番号を1行ずつ照合してから台帳に貼ります。印が無くても読めたとは限りません。後で読み違いが見つかった行は、行番号から原本を開いて直し、その顧客の依頼書の形を次の指示に書き足します。

同じ図番が改訂違いで届き直すこともあります。AIに台帳から同じ図番の既存行を探させて並べ、どの改訂で見積るかは技術担当が決めます。

依頼のメールには、顧客の購買担当の氏名・電話番号・メールアドレスが載ります。社外の生成AIサービスへ送るとき、送った中身をサービス事業者は取り扱わないと契約に書かれ、アクセスの制限もされていれば、法の上の「提供」には該当しません。

事業者が中身を取り扱う場合は、見積依頼の受付という自社の利用目的の中で、氏名などの扱いを預ける委託と言えるかを契約書で確かめます。委託と言えれば、送る側に第25条の監督の義務がかかります。言えなければ第三者提供の扱いで、第27条により購買担当本人の同意を先に得ることになります。提供先(AIサービスの運営会社)が国外にあるときは、委託であっても第28条の同意が必要かを別に確かめます。

営業課長は送る範囲を決める前に、利用規約と管理画面で学習への利用、保存場所と保存期間、解約時の削除、再委託、国外への移転を読みます。

秘密保持契約で図面や仕様の社外への送信を制限している顧客なら、その依頼書はAIに渡さず、営業事務が手で台帳に書きます。3つの分け方の条文と、契約のどこから読むかは、帳票の出どころ3区分で生成AIツールを選ぶ方法の、個人データと客先の図面を扱う項が手がかりになります。

引き合いが月に数件で、手で1行書いても負担にならない工場は、転記をAIに任せるのに向きません。台帳の7列と受付アドレスの決まりだけで、未回答は数えられます。

営業担当が辞めるとき、引き合いは担当の欄ごと引き継ぐ

担当の欄を「今この依頼を持っている人」の欄として扱えば、退職や異動で引き合いは消えません。退職が決まった日に、営業課長が台帳をその人の名前で絞り込みます。回答済みになっていない行を1行ずつ別の担当へ付け替え、新しい担当は顧客へ電話を1本入れて期限を確かめ直します。

台帳に載っていない依頼は付け替えられません。退職前の数週間で、本人の受信箱から見積依頼・図面送付・納期の問い合わせに当たるメールを抜き出します。件名と本文をAIに渡し、顧客名と図番つきで一覧にさせると早く進みます。

このとき使うのは、転記と同じサービスで、上の規約の確認を済ませたものです。一覧の行が台帳にあるかを照合するのは、辞める本人と営業課長です。

同じ時期に、後任の名前と共有の受付アドレスを顧客へ知らせます。調達ポータルのIDが担当者個人に結び付いているなら、顧客側での担当者の変更手続きが要ります。複数の担当者を登録できるポータルなら、営業課長のIDも並べて登録しておくと、次の担当替えで慌てずに済みます。

繁忙期の見積回答は期限と受注見込みで並べる

依頼が重なる時期は、回答期限の近い順を基本にし、期限が遠く受注見込みの低い依頼から先に期限の相談を出します。年度末は顧客の予算の都合で依頼が集中し、見積担当が遅くまで残っても期限切れが出やすい時期です。

見積の手を採用で足す道は細いと見ておくほうが現実的です。製造業の就業者は2025年に1,033万人と、1年前の1,046万人より少なくなりました。中小企業の製造業の従業員数過不足DIもマイナス17.9(2025年)で、人手の不足が続いています。同じ人数のまま期限を守る順番を、繁忙期に入る前に営業課長が決めておきます。

回答期限と受注見込み 回答の扱い 動く人
期限が近い・見込みが高い 今日着手する 技術担当
期限が近い・見込みが低い 概算で足りるかを顧客に聞く 営業担当
期限が遠い・見込みが高い 期限の順に回答する 営業課長が順番を組む
期限が遠い・見込みが低い 延長か辞退を早めに相談する 営業課長

期限の延長は、頼むのが早いほど顧客も段取りを組み直せます。前日に「間に合いません」と伝えると、購買担当は上司へ説明する材料を持てず、苦情につながります。月曜の朝に台帳を期限順に並べ、その週に回答できない行を営業課長が選び、その日のうちに電話を入れます。

受注見込みをAIに点数付けさせたくなる場面もあります。ただ、台帳に受注・失注の結果がたまるまでは、点数の根拠になる実績がありません。見込みは営業課長が付け、半年ほど結果がたまってから、見込みと結果のずれを見直します。辞退は取引を続けるかどうかの判断と切り離せないため、並べ替えの結果がどうであれ、営業課長が決めます。

FAXが多い工場とメールが多い工場で、始める入口を変える

台帳は、見積依頼がいちばん多く届く入口から始めます。依頼の数が多い入口ほど、台帳に起こし損ねた行もそこに偏ります。FAXが多い工場は、複合機の受信をPDFにして共有フォルダへ送る設定から入ります。設定の無い機種なら、営業事務が毎朝決まった時刻に束を台帳へ書く当番を持ちます。

メールが多い工場は、見積依頼専用の受付アドレスを1つ作って顧客へ案内し、個人宛てに届いた分は本人が転送する決まりを置きます。AIに写させるのはこの受付アドレスとFAXのPDFに届いた依頼書までで、個人の受信箱は対象にしません。個人の受信箱には見積依頼以外のメールも混ざり、渡す範囲を決めた規約の確認の外に出るからです。

営業課長が週の初めに数える2種類の行は、それぞれ別の段の抜けを指します。回答期限が空欄の行が週をまたいで残っていれば、営業担当が顧客に期限を確かめる段が止まっています。期限を過ぎた未回答の行が週を追って積み上がるときは、営業課長が繁忙期の回答順の表を組み直します。

明日から始める3ステップ

  1. 見積依頼の多い入口を1つ選び、メールなら共有の受付アドレスを取引先へ知らせ、FAXなら受信がPDFで共有フォルダに届く設定にする

    担当
    営業課長
    次へ進む目安
    選んだ入口に届いた依頼が、どれも台帳の行に起こせる状態になった
  2. 届いた依頼書を1件ずつAIに渡して行に写させ、原本のPDFと受付日・図番・改訂番号を照らしてから台帳に貼る

    担当
    営業事務
    次へ進む目安
    1週間、届いた依頼がすべて受付日のうちに台帳の行になった
  3. 週の初めに台帳を期限順に並べ、期限が空欄の行と期限切れの未回答の行を数えて余白に控える

    担当
    営業課長
    次へ進む目安
    期限の無い行が週の初めの時点で0件になり、期限切れの行が3週続けて前の週より減った

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最初にAIに任せる1工程作業標準書とトラブル記録を探して答える仕組み

2週間で試すこと

  1. 質問の多い工程を1つ選び、その工程の標準書と過去の不具合記録だけを読ませる
  2. ベテランに先週受けた質問を10個出してもらい、AIの答えと根拠の文書を採点してもらう
  3. 外れた答えの原因が標準書の古さなのか書き漏れなのかを分け、直す文書の順番を決める

人が確かめて決める所も、結果に出ます。

関連記事を先に読む具体的な進め方を相談する(オンライン45分)

出典・参考資料3件
  1. 厚生労働省「2026年版ものづくり白書 概要」(令和8年5月)(製造業の就業者数・中小企業の製造業の従業員数過不足DI)厚生労働省 確認日 2026.09.29
  2. 個人情報の保護に関する法律(平成15年法律第57号)(第25条 委託先の監督・第27条第1項 第三者提供の制限・第28条第1項 外国にある第三者への提供の制限)e-Gov法令検索(デジタル庁) 確認日 2026.09.29
  3. 個人情報保護委員会「「個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン」に関するQ&A」(Q7-53・Q7-54・Q12-1)個人情報保護委員会 確認日 2026.09.29
編集・監修体制BoostX編集部

BoostX編集部(株式会社BoostX)が、官公庁・業界団体などの一次情報を原典で確かめて書いています。下書きにはAIを使い、編集担当者が内容と出典を確認してから公開しています。

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