Case Study 小売・サービス

【導入事例】株式会社HSM|Claude Codeで中古ブランド品物販の仕入れ・出品をAI自動化

Case Profile
業種 小売・サービス(物販EC・実店舗)
規模 物販事業+弁当事業「おおすみ弁当」を運営
課題 物販の目利き・リサーチ・相場分析が属人的で時間がかかる/紙の経理が後回し
活用ツール Claude Code/Python/Gemini(画像分析・AI-OCR)/マネーフォワード
支援内容 Claude Codeで中古ブランド品物販の仕入れ〜出品〜学習を自動化+弁当事業のLINE×AI-OCR経理・マネーフォワード連携
成果 目利き・リサーチ・利益計算・出品管理の自動化/使うほど精度が上がる学習型/経理の見える化
支援タイプ Claude Code構築(物販AI自動化)/AIコンサル

「中古ブランド品の仕入れは、結局のところ社長の目利き頼み。どの商品がいくらで何日くらいで売れるのか、状態は本物かどうか、利益が残るのか——それを毎回いくつものサイトを見比べて頭の中で計算している。経理は経理で、納品書もレシートも紙のまま机にたまっていく」——物販と店舗の現場で、こうした属人化と手作業に心当たりはありませんか。

株式会社HSM様は、中古ブランド品を中心としたEC・実店舗での物販事業と、お弁当事業「おおすみ弁当」を運営されています。経営者である小島様が、物販の目利き・リサーチが社長個人に集中していることと、弁当事業の紙ベースの経理に課題を感じておられたところから、BoostXの支援が始まりました。BoostXはClaude Codeによるオーダーメイド開発とAIコンサルでの伴走で、この2つの事業を支えています。

中古ブランド品物販の仕入れ判断を、相場・利益基準からAIが自動でスコアリング
商品画像から状態のランクや真贋の怪しさまでAIが判定して候補を絞り込み
予測と実績の差を毎晩学習し、使うほど相場・状態・真贋の精度が上がる設計
弁当事業の経理はLINEに写真を送るだけ、AI-OCRが読み取り用途別に自動処理

物販の目利き・リサーチが社長に集中し、紙の経理も後回しになっていた

HSM様の物販事業では、仕入れの判断がほぼ社長個人の経験と勘に支えられていました。中古ブランド品は、同じ型番でも状態によって価値が大きく変わり、本物かどうかの見極めも欠かせません。さらに「今その商品が、いくらで、どれくらいの日数で売れているのか」という相場感も、仕入れの成否を左右します。これらを毎回、複数のフリマ・オークション・買取サイトを見比べながら頭の中で計算していたため、リサーチと判断に多くの時間がかかり、その目利きは社長以外には引き継ぎにくい状態でした。事業を広げようにも、判断できる人が増えなければスピードが上がらない——属人化が成長の足かせになっていたのです。

一方の弁当事業では、仕入れの納品書も経費のレシートも、多くが紙でやり取りされていました。受け取った時点ではそのまま保管され、後でまとめて手入力するという流れが続き、件数が増えるほど入力は後回しになります。その結果、今いくら使ったのか、いくら売れているのかをリアルタイムで把握しづらい状態が生まれていました。物販の「人の判断を仕組みにしたい」、弁当事業の「紙の経理から解放されたい」という2つの課題に対し、出来合いのツールでは細部が合わない——だからこそ、自社の業務にちょうど合う仕組みをゼロから作るという発想が必要でした。

Claude Codeで構築した、中古ブランド品物販の自動化(5つの層)

柱となったのは、中古ブランド品物販の仕入れから出品・運用・学習までを一気通貫で支える自動化の仕組みです。BoostXはこれをClaude Codeでオーダーメイド開発しました(Python・約35ファイル・自動テストはすべて通過)。人手のかかるリサーチと判断を、次の5つの層で支えています。

1. 市場リサーチ(毎日自動):複数のフリマ・オークション・買取サイトから相場を自動で収集し、「何日以内に・いくらで売れているか」を集計します。これまで社長が手作業で見比べていた相場感を、毎日自動で更新される土台に置き換えました。

2. 商品選定(AI判定):商品画像から状態をAIが採点し、真贋の怪しさを評価。ブランド・型番ごとに価値の補正をかけたうえで、カテゴリ別の利益基準(たとえば財布は一定日数以内の売却が見込め、かつ利益率が基準以上)に照らして「仕入れるべき候補」を自動でスコアリングします。あらかじめ設定したNGワードに該当する不適合品は自動で除外されます。

3. 仕入れ支援:選ばれた候補には、上限金額・想定利益・売切目標が自動でメモされます。判断材料を整えるところまでを仕組みが担い、自動入札はせず、最終的に仕入れるかどうかは人が決めます。

4. 出品・運用:人が内容を確認したうえでワンクリックで出品でき、売切期限から逆算した値下げが自動でスケジュールされます。「いつ・いくらまで下げるか」の手間を仕組みに任せられます。

5. 学習ループ(複利成長):毎晩、予測と実績の差を集計してパラメータを自動で更新します。使えば使うほど相場予測・状態判定・真贋判定の精度が上がっていく設計で、月次では成長レポートも自動で生成されます。

この仕組みの核心は、社長の暗黙知を仕組みに移したことにあります。解説動画10本・約20万字にわたる社長の知見を構造化してAIに学習させ、これまで言葉にしづらかった「人の目利き」を再現できる形にしました。あわせて、自動入札はしない、出品は必ず人の確認後にワンクリックで行う、各サイトへのアクセスは適切な間隔をあける——といった規約遵守の考え方を設計そのものに組み込んでいます。

Before(導入前)

  • 相場リサーチも状態・真贋の見極めも、社長個人の経験と勘に依存
  • 複数サイトを見比べ、利益が残るかを毎回手作業で計算していた
  • 目利きが引き継げず、判断できる人が増やせなかった
After(導入後)

  • 毎日自動で相場を集計し、利益基準に沿った候補をAIがスコアリング
  • 画像から状態ランク・真贋の怪しさまで判定し、候補を自動で絞り込み
  • 社長の目利きが仕組みに移り、使うほど精度が上がっていく

弁当事業の経理は、LINEに写真を送るだけで自動処理

もう一つの柱が、弁当事業の経理の自動化です。BoostXがHSM様にご用意したのは、使い慣れたLINEで完結する入口でした。納品書やレシートを撮影してLINEに送るだけで、AI-OCR(Gemini)が内容を読み取り、用途別に自動で振り分けます。「後で入力する」という工程そのものが不要になりました。

振り分けは伝票の性質に応じて行われます。具体的には、経費のレシートはマネーフォワード会計の仕訳へ、仕入の納品書はスプレッドシートへ転記して仕入分析に使える形へ、売上の納品書はマネーフォワード請求書の下書きへ——というように、一枚の写真がそのまま「あるべき行き先」へ流れていきます。性質の違う伝票を人が仕分けして別々に入力していた手間が、送るだけのワンアクションに置き換わりました。

さらに、マネーフォワードとスプレッドシートを連携させたことで、これまで紙とソフトに分かれて点在していた数字が一つの流れの上でつながり、売上と経費を可視化できるようになりました。「今月どれだけ仕入れているか」「経費はどれだけ使っているか」を、紙を探したり月末を待ったりすることなく確認できます。数字が見えるからこそ、使いすぎや利益の出方に早く気づき、判断のスピードを上げられます。

Before(導入前)

  • 紙の納品書・レシートをためて、後でまとめて手入力していた
  • 会計ソフトへの転記も請求書作成も、別作業として後回しに
  • 売上と経費が即時に見えず、今の損益感がつかめなかった
After(導入後)

  • LINEに送るだけで、AIが用途を判定して自動で振り分け
  • 経費は仕訳へ、仕入は分析用へ、売上は請求書下書きへ自動連携
  • マネーフォワードとスプレッドシート連携で売上と経費を可視化

AIコンサルでの伴走と、育てていけるオーダーメイドの強み

これらの仕組みは、既製ツールの寄せ集めではありません。BoostXはClaude Codeを活用し、HSM様の実際の業務フローに合わせて、仕組みそのものをオーダーメイドで開発しました。物販の自動化では、どのカテゴリにどの利益基準を当てるか、何を不適合品として除外するか、出品後の値下げをどう逆算するか。経理の自動化では、どの伝票をどの行き先へ振り分けるか、どの項目をどう読み取るか。こうした一つひとつを、現場の運用に合わせて作り込んでいます。

あわせて、AIコンサルとして継続的に伴走しています。「人の目利きをどこまで仕組みに移せるか」「規約を守りながら自動化をどう設計するか」といった、つくる前段の方針づくりからご一緒に整理してきました。物販と弁当という性質の異なる2つの事業を、それぞれの実態に合わせて支えられているのは、この対話の積み重ねがあるからです。

オーダーメイドの価値は、最初に作って終わりではないところにあります。Claude Codeでの構築だからこそ、「この項目も記録したい」「この集計の切り口を増やしたい」「この判定基準を見直したい」といった現場からの要望に応じて、後から読み取り項目や判定ロジック、運用ルールを継続的に改善・拡張していけます。物販の自動化が毎晩の学習で精度を上げていくように、仕組み全体を業務の変化に合わせて育てていける点が、汎用ツールにはない強みです。

同じ課題をお持ちの方へ

仕入れや判断が特定の人に集中していて引き継げない、紙の伝票がたまって数字がすぐに見えない、市販のツールでは自社の運用にどこか合わない——物販やEC、店舗運営のなかで、こうした状態に心当たりがある方は少なくないと思います。HSM様の事例のように、人の目利きをAIに学習させて仕組みへ移すことも、LINEで送るだけの経理自動化も、Claude Codeでいまの業務フローに合わせて作り込み、使いながら育てていくことができます。自社の場合はどこから始められそうか、現状を整理するところからご一緒に考えていけますので、気になる点があればお気軽にご相談ください。

監修者|生成AIの導入から定着まで伴走する専門家が確認しています

株式会社BoostX 代表取締役社長 吉元大輝

吉元大輝(よしもとひろき)

株式会社BoostX 代表取締役社長

中小企業の生成AI導入を支援する「生成AI伴走顧問」サービスを提供。業務可視化から定着支援まで、一気通貫で企業のAI活用を推進している。

公開日:2026年6月

同じような業務が、御社ではどこまで削減できるか

30分の無料相談で、御社の業務に当てはめた最初の一歩までご一緒に整理します。相談後に営業されることはありません。

30分・オンライン全国対応・無理な勧誘なし