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物件紹介文をAIで書くと浮く時間と、台帳と照合する物件担当の時間

近所の店の物件紹介文が急に詳しくなると、自店も白紙から書くのをやめて生成AIの下書きに切り替えるかを、店長が決めることになります。けれども、下書きにして物件担当の手間がどれだけ減るかは、料金表を見ても分かりません。浮く時間と残る手間の差し引きを自店の数字で出し、どの物件と掲載先から任せるかを決める方法が、この記事の中心です。

物件情報 更新 7分 運営 株式会社BoostX

物件紹介文の下書きは、台帳の設備欄が埋まった分だけ揃う

先に結論

物件紹介文は、台帳の行から型どおりに書く下書きと掲載先ごとに縮めた案を生成AIに任せ、台帳との照合と前に出す売りの順は物件担当が決めます。各文に根拠の欄名を添えさせておけば、照合は値を比べるだけで済みます。

設備欄に「他」が残る物件と、取引態様か価格の欄が空の物件は下書きに回しません。専任の売買物件と管理受託の部屋は、掲載前に送付票で売主やオーナーに見てもらいます。

任せる掲載先は、白紙で書いた紹介文と下書きを照合した紹介文を同じ本数(たとえば10本ずつ)選び、1本ごとの分数を並べて店長が選びます。手で書く物件と任せる物件の線も、この控えの差から引きます。

下書きにしても、台帳との一文ずつの照合は残る

生成AIが確かな中身として書けるのは、物件台帳の欄に入っている値までです。設備欄に「エアコン・他」としか無い物件を頼むと、空いた所は「充実の設備」のような褒め言葉で埋まって返ってきます。

図の要点:紹介文1本の作り方を2つ並べた図。白紙から書く1本では、物件担当が台帳・図面・写真を開いて書き出しから組み、掲載先ごとの長さに合わせて1本ずつ書き直すため、書き出しと長さが担当ごとにばらつく。台帳の行から下書きさせる1本では、生成AIが型どおりに書いて各文に根拠の欄名を添え、掲載先ごとに縮めた案も出す。物件担当は全文を台帳と照合して欄名の無い文を消し、設備欄が「他」の物件は欄を埋めに戻す。

文を組む時間は下書きに移り、台帳との照合は物件担当の手元に残る

白紙から書く1本

  • 物件担当が台帳・図面・写真を開き、書き出しから組む
  • 掲載先ごとの長さに合わせ、1本ずつ書き直す
  • 書き出しと長さが担当ごとにばらつく

台帳の行から下書きさせる1本

  • 生成AIが型どおりに書き、各文に根拠の欄名を添える
  • 生成AIが掲載先ごとの長さに縮めた案も出す
  • 物件担当が全文を台帳と照合し、欄名の無い文を消す
  • 戻す: 設備欄が「他」の物件は欄を埋めに戻す

各文には根拠の欄名を添えさせ、照合を値の比べ合わせで済む形にします。欄名が付いた文はその欄の値と比べれば済み、名前の付かない文は物件台帳に無いことを書いた文なので、読まずに消せます。

自社の物件台帳で、設備欄に「他」が残る物件の数を先に数えます。その物件は図の「台帳の行から下書きさせる1本」の最後の行のとおり差し戻されるため、多い店ほど下書きに切り替えても手間が減りません。

書き出しと長さがそろうのは、型を1つ決めたときだけです。物件担当ごとに頼み方が違えば、下書きのばらつきは白紙から書いていた頃と変わりません。掲載先ごとに縮めた案も、同じ型から出させます。

紹介文の詳しさは物件台帳の欄の埋まり方で決まる

近所の店の紹介文が急に詳しくなったように見えるなら、差は文章の腕ではなく、台帳の欄の埋まり方で先に付いています。紹介文の材料になるのは、売主や元付から資料が届いた日に物件担当が台帳へ入れる値です。所在、交通、専有面積、築年、設備、賃料や価格と諸費用、入居や引渡しの時期。

設備欄が自由記述の台帳では、資料から値を入れる時点で項目が抜けます。資料から台帳へ値を読み取る順番は、マイソク作成をAIに任せる順番で扱っています。

日当たりの時間帯、窓からの眺め、ゴミ置き場の近さのように、現地で見た担当の頭にしか無い事実もあります。台帳に「現地で見たこと」の欄を1つ足し、内見や物確の後に物件担当が書き込むと、下書きに入れられる事実が増えます。

前に出す売りの順は、物件担当が決めます。同じ独立洗面台でも、学生の多い駅と単身赴任の多い駅では、先頭に置く設備が入れ替わるからです。下書きに「最高」「厳選」のような語が混じったときの止め方は、公正競争規約の号ごとに止める語と言い換えで確かめられます。

ポータル・自社サイト・SNS・チラシの書き分けは順番と長さ

掲載先ごとに変えてよいのは、前に出す事実の順番と長さです。取引条件の中身は、不動産ポータルでも自社サイトでも同じ値にそろえます。掲載先ごとに別の型を作るより、同じ物件台帳の行から長さと順番だけを変えさせるほうが、取引条件の食い違いは起きにくくなります。

不動産の表示に関する公正競争規約でいう「表示」には、インターネットの広告もチラシなどの紙の広告も入ります。不動産ポータルでもSNSでも、物件を載せればこの規約の対象です。

掲載先 前に出す事実 削らない欄
ポータルの物件ページ 検索条件では比べられない設備と、現地で見たこと 取引態様、価格や賃料と諸費用、交通
自社サイトの物件ページ 物件担当が選んだ売り3行と、周辺施設の道路距離 広告主、取引態様、取引条件
SNSの投稿 1枚目の写真に写る特徴と、募集中であること 規約第8条の必要な表示事項一式と取引態様
チラシ・マイソクの紹介欄 間取りと価格、暮らしに関わる周辺施設 表示事項の欄と取引態様

SNSの投稿は、成約した後も消すまで残ります。短い案を生成AIに出させる前に、SNS投稿を物件IDで引き、成約後に消すための投稿台帳を用意しておくと、差し替えと削除を同じ控えから追えます。

取引態様と価格は紹介文の型の先頭に置く

売買・交換・貸借の広告原稿では、自ら当事者となるのか、代理か、媒介かの別を示す義務があります。宅地建物取引業法第34条第1項が、これを宅建業者に課しています。

公正競争規約の第8条も、広告主、物件の所在地や規模などの内容、価格その他の取引条件、交通その他の利便と環境などを明瞭に表示するよう定めています。規約は協議会に加わる団体の会員業者などに及ぶ自主的な表示ルールで、法令とは別のものです。

この2つの欄を紹介文の型の末尾に置くと、本文を先に読み進めてしまい、抜けが読み流されます。型の先頭に固定の欄として置き、取引態様か価格の欄が空の物件では本文を書かせないようにします。本文より前で止まるので、抜けたまま掲載まで進みません。

欄の値の取り出し元も決めておきます。取引態様は媒介契約か管理受託契約の区分から、価格と諸費用は台帳の条件欄から、交通は台帳の道路距離から取ります。生成AIに文の中で言い換えさせず、欄の値をそのまま写させると、照合は値の一致を見るだけで済みます。

売主・オーナーに回す紹介文の確認は、掲載前の送付票で

専任で預かる売買物件と管理受託の部屋は、掲載の前に送付票で紹介文を売主やオーナーに見てもらいます。売主やオーナーは、台帳に載っていない変化を知っています。交換したばかりの給湯器、撤去したエアコン、次の春に始まる外壁の工事。台帳から書く下書きには、こうした変化が入りません。

送付票は、相手が迷わず返事を書ける形にしておきます。返事を書く欄と期限は、事実の欄と同じ紙に置きます。

  • 物件名と社内の物件ID、掲載する予定の先と予定日
  • 前に出す売り3行と、根拠にした台帳の欄
  • 紹介文に書いた設備と数値(面積、築年、設備の年式)
  • 直してほしい箇所の書き込み欄と、返事の期限
  • 期限までに返事が無いときの扱い

最後の欄は、媒介契約や管理受託契約で広告の扱いをどう決めたかに沿って店長が書きます。返事を待って掲載を止めるのか、事実の欄だけ台帳の値で先に載せるのかは、契約の取り決めで変わるからです。元付が別の会社の物件では、送り先は売主ではなく元付になります。

物件紹介文AIの費用は利用料より台帳の手入れ

汎用の生成AIを法人向けのアカウントで使う場合、利用料は紹介文を書く物件担当の人数と、アカウント1つあたりの単価の掛け算です。OpenAIの法人向けプランでは、標準のアカウント(料金表では「シート」)が年額課金なら1人あたり月3,050円、月額課金なら月3,850円で、税込か税別かは料金表からは読み取れません。

ポータルの入稿画面や物件管理ソフトに付いた文章の生成機能は、契約中のプランによって扱いが違います。使えるかどうかと追加の料金は、提供元の料金表で確かめます。

見積で膨らみやすいのは、利用料の外側の手間です。空欄のある物件台帳の設備欄を埋める時間、賃貸と売買・居住用と事業用で型を何種類作るか、下書きを台帳と照合する時間、送付票の往復にかかる日数。どれも店の台帳の状態で大きく変わります。

浮く時間は、月に書く紹介文の本数に、白紙から書く分と下書きを照合する分の差を掛けて出します。そこから、設備欄を埋めた手間を月割りで引きます。反響が増えたかどうかは掲載費や掲載の位置でも動くので、この式には混ぜず、原稿ごとの反響件数で別に見ます。

任せ始める掲載先は台帳の置き場所で選ぶ

始める掲載先は、台帳がどこにあるかと、やめたときに元へ戻しやすいかで選びます。物件管理ソフトから複数の不動産ポータルへまとめて入稿していて、そのソフトに生成の機能があるなら、そこから始めると手数が最も少なく済みます。台帳の欄をそのまま参照でき、やめるときは機能を切れば元の入稿に戻ります。

台帳がExcelで、ポータルへは画面から手で入れている店なら、汎用の生成AIに台帳の行を渡し、自社サイトの物件ページから書かせます。入稿の締めに追われずに、下書きを照合する時間を取れるからです。

賃貸の仲介店と売買の店では、浮く時間の出どころが違います。賃貸は1本が短く、同じ部屋を何か所にも載せるので、手間が減るのは、縮めた案と欄のそろえ方の部分です。売買は1本が長く、売主の確認が挟まるぶん、掲載までの日数を左右するのは送付票の往復です。

SNS向けの短い案は後に回します。投稿台帳が無いまま本数だけ増えると、成約後に残る投稿も一緒に増えます。売主の確認が要る専任の売買物件は、送付票が1往復回ってから任せます。

試す物件は「他」の無いものから選びます。本数は店長が決め、たとえば10本です。設備欄の空きで差し戻る物件が混じると、照合の分数と台帳を手入れする時間の見分けが付かなくなるからです。

続けるかを決めるのは、掲載先ごとの1本あたりの差です。店長が決めた線(たとえば1本あたり10分)ほど短くならない掲載先と、照合に白紙と同じくらいかかった種類の物件は、次の回から物件担当の手書きへ戻します。

紹介文の型づくりと台帳の手入れは、店の中で回し切れるか

賃貸か売買のどちらかだけを扱い、型が1つで足りる店なら、物件担当と店長が下書きを照合しながら型を直していけます。賃貸と売買、居住用と事業用で型が何種類も要る店や、自由記述の設備欄を項目に分け直す店は事情が違います。

そうした店では、型と台帳の欄を持つ人を先に決めないと、入稿の締めに押されて手入れが止まります。型の設計と台帳の見直しを外部と組むなら、AI顧問が扱える範囲です。

生成AIのアカウントを年額課金で持つ店では、更新の月の前に経営者が、浮いた分を12か月分にして設備欄を埋めた手間を引き、アカウントの年額と比べます。届かない担当のアカウントは更新しません。設備欄に「他」の残る物件が減らないうちは、外部と型を増やすより先に台帳の欄を埋め直します。

明日から始める3ステップ

  1. 担当 物件担当

    白紙から書いた直近の紹介文をたとえば10本(本数は店長が決める)選び、1本にかかった分数と掲載先を控える

    次へ進む目安選んだ本数ぶんの分数と掲載先を1枚の控えに書き終えた

  2. 担当 物件担当

    設備欄に「他」の無い物件を同じ本数選び、取引態様と価格を先頭に固定した型で欄名を添えた下書きを出させ、台帳と照合した分数を1本ごとに控える

    次へ進む目安選んだ物件すべてで、欄名の無い文を消して台帳の値どおりに掲載できた

  3. 担当 店長

    2つの控えを並べて掲載先ごとに1本あたりの差を出し、照合に白紙と同じくらいかかった種類の物件を手書きへ戻す

    次へ進む目安1本あたりの短縮が店長の決めた線(たとえば10分)を超えた掲載先を1つ選び、翌月の下書きの本数をそこで増やした

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出典

  1. 宅地建物取引業法(昭和27年法律第176号)第34条第1項(取引態様の明示) e-Gov法令検索(デジタル庁) 確認日 2026.09.28
  2. 不動産の表示に関する公正競争規約・同施行規則(規約集)表示規約 第4条第5項(表示の定義)・表示規約 第8条(必要な表示事項) 不動産公正取引協議会連合会 確認日 2026.09.29
  3. OpenAI「ChatGPT 料金」ビジネス向け(Business 標準シート) OpenAI 確認日 2026.09.27

編集BoostX編集部(株式会社BoostX)編集と監修の決まり

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