不動産のSNS投稿をAIで増やすと残る、成約済みの部屋の投稿と消す台帳
SNSの物件投稿を集客担当ひとりで回していて、成約した部屋の投稿が残りがちな賃貸仲介店の、店長と集客担当を想定しています。
生成AIで投稿文を下書きすると、SNSの物件投稿は週に何本も出せるようになります。一方で、成約した部屋の投稿が消されないまま残り、その投稿を見た人への断りの返事がDMに溜まっていきます。どの物件を載せ、成約した投稿を誰がいつ消すのか。本数を増やす前に店で決めておくことを、募集開始からDMへの返事までの順に追います。

先に結論
SNSの物件投稿にAIを入れるなら、本数を増やす前に、成約した部屋の投稿を投稿台帳で追って消す段取りを固めます。候補出しと投稿文の下書き、写り込みの印、成約済みのまま残った投稿の洗い出しは生成AIに回せます。
載せてよいかは取引態様と広告主の名前を見た店長が決め、写真は集客担当が1枚ずつ見て選びます。成約した投稿を消すか書き添えて残すかは集客担当が決め、画像に賃料や「募集中」を入れた投稿は消します。
投稿文には、台帳に無い設備や施設までの分数を書かせません。本数は、残っていた投稿が0件の週が続く(たとえば3週)まで上げず、それより先に、成約が状態欄に入るまでの日数を物件担当と確かめます。
成約の知らせが台帳に遅れると、投稿は消されずに残る
不動産のSNS投稿は、消さない限り、成約した後も「募集中」と読める形で残り、生成AIで下書きを速くするほど消す側の作業が後ろに積み上がります。候補選びから削除までは5つの時点に分かれ、時点ごとに生成AI・集客担当・店長・営業担当の受け持ちが替わります。
図の要点:物件の募集から問い合わせまでの5つの時点。募集を始めた日に生成AIが募集中で広告承諾のある行から候補と下書きを出す。投稿の前日に集客担当が写真を選び、店長が掲載してよいかを決める。投稿した日に集客担当が投稿し、投稿台帳に投稿IDと物件IDを残す。成約が台帳に入った日に生成AIが残った投稿を挙げ、集客担当が消すか決める。DMが届いた日は集客担当が反響一覧へ移し、営業担当が状態欄を見て返す。成約の知らせが台帳に入るのが遅れるほど、4つ目の時点から後ろがまとめて遅れる。
成約の知らせが台帳に入るのが遅れるほど、4つ目の時点から後ろがまとめて遅れる
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募集を始めた日
生成AIが募集中で広告承諾のある行から候補と下書きを出す -
投稿の前日
写真を集客担当が選び、掲載してよいかを店長が決める -
投稿した日
集客担当が投稿し、投稿台帳に投稿IDと物件IDを残す -
成約が台帳に入った日
生成AIが残った投稿を挙げ、集客担当が消すか決める -
DMが届いた日
集客担当が反響一覧へ移し、営業担当が状態欄を見て返す
3つ目と4つ目の時点の間に、物件担当が申込や成約の知らせを受ける日が挟まります。どの時点で止まっているかは、投稿台帳の「消した日」の欄が空のまま残る行で見分けられます。空の行が成約の日付より何日も後まで続くなら、4つ目の時点が台帳の側で遅れています。
申込や成約の知らせが状態欄に入るのが翌日以降になる店では、候補の条件も、消す作業も、DMへの返事も、1日遅れの台帳で動きます。投稿の本数を増やしてもこの1日は縮まらないため、状態欄に入るまでの日数を先に見ます。
成約済みのまま残っていた投稿の件数は、週ごとに数えます。本数を上げるのは、0件の週が続いてからにします。たとえば、0件の週が3週続いたら週1本ずつ上げる、という決め方です。残った投稿が同じ物件担当の物件に偏るなら、集客担当はその担当と、知らせを受けてから状態欄に入れるまでの段取りを組み直します。
投稿文の下書きには、台帳に無い設備や施設までの分数を書かせません。出てきた文は、集客担当が消して台帳の値で書き直します。掲載を決めるときに店長が見るのは、取引態様と広告主の名前です。
生成AIには、写真に写った表札や車のナンバー、隣家の窓に印を付けさせます。印の無い写真でも、載せるかどうかは近隣との関係や売主の意向を知る集客担当が1枚ずつ見て決めます。
投稿を予約した後に価格や条件が変わった物件は、集客担当が予約を取り消してから下書きをやり直します。予約した時点で投稿台帳に1行残しておけば、状態欄との突き合わせで予約中の投稿も洗い出せます。
SNSに載せる物件は物件台帳の欄で絞る
投稿の候補を生成AIに出させるときは、物件台帳の欄で条件を渡します。条件なしに「今月の投稿案」を頼むと、見栄えのよい写真の物件から選ばれます。申込の入った部屋や、元付の広告承諾が取れていない他社の物件も混じります。
| 条件 | 物件台帳で見る欄 | 外す理由 |
|---|---|---|
| 募集中である | 状態欄(申込・成約の有無) | 取引できない部屋の表示になる |
| 広告してよい | 元付の広告承諾の欄 | 承諾の範囲外の媒体に出せない |
| 工事が済んでいるか、確認が下りている | 竣工日・建築確認の日付 | 確認の前は広告できない |
| 取引態様が埋まっている | 取引態様の欄 | 下書きから抜け落ちる |
| 写真の確認が済んでいる | 写真の確認欄 | 写り込みのある写真が候補に入る |
条件を渡す前に、状態欄が当日のうちに書き換わるかを確かめておきます。申込を電話で受けた物件担当が翌日に台帳へ入れる店では、状態欄が1日遅れ、その間は外したはずの部屋が候補に入ります。
SNSの物件投稿にも表示規約と宅建業法がかかる
SNSの物件投稿も、ポータルの物件ページと同じく広告のルールの対象です。不動産の表示に関する公正競争規約は、インターネットによる広告表示を規約の「表示」に含めているからです。規約は業界の自主ルールで、守る側に入るのは、各地の協議会を構成する団体に加盟した事業者などです。
法令の側では、宅地建物取引業法第34条第1項により、広告のたびに取引態様を示す必要があります。自社が売主か、代理か、媒介かの一語は、字数の短いSNSでも省けません。
第33条は、工事が終わる前の物件の広告を、建築確認などの許可や処分が下りた後に限っています。建築中の新築を「近日公開」と投稿する前に、確認の日付を台帳で見ておきます。
景品表示法では、2023年10月1日から、事業者の表示であることが一般消費者に分かりにくい表示が不当表示に指定されています。入居者やフォロワーの多い人に物件の紹介を頼むなら、会社の依頼による投稿だと読んで分かる形で出してもらいます。
成約した部屋の投稿は消すか、書き添えて残すか?
画像の中に賃料や「募集中」の文字を入れた投稿は消します。写真だけの投稿なら、目立つ位置に成約済みと書き換えて残す選択もあります。規約第21条がおとり広告に数える表示には、実在はしても取引できない部屋のものも入り、募集中と読める投稿を残せばこの形に近づきます。書き添えて残す運用は、加盟する協議会に問い合わせてから店長が決めます。
消すと、募集中と読み違える人は出ません。代わりに、反応の多かった投稿も一緒に消えます。書き添えて残すと、会社が扱った物件として見せられる一方、書き添えを読まずに問い合わせる人が出ます。画像の文字は本文を書き換えても残るため、画像に条件を入れた投稿は消すほうが問い合わせの手間が少なく済みます。
どちらにしても、投稿台帳には投稿のIDと日付、載せた物件の物件ID、媒体、消した日か書き添えた日、操作した人を1行ずつ残します。紙のチラシで同じ部屋を配っているなら、チラシの施設名と画像の確かめ方と同じ物件IDで版を追えるようにしておくと、チラシとSNSの両方で消し忘れを見つけられます。
【説明用の架空の記入例】投稿ID: IG-0912-01/投稿日: 9月12日/物件ID: R-1043/媒体: Instagram/消した日: 9月20日(状態欄が「成約」に変わった翌日)/操作した人: 集客担当。
DMで届いた問い合わせを反響一覧へ戻す
SNSのDMやコメントの問い合わせは、集客担当がその日のうちに反響一覧へ1行で移します。夜や休日に届いた分が集客担当のアカウントに溜まったままだと、営業担当は問い合わせがあったことを知らないまま翌週を迎えます。
1行に入れるのは、媒体、受けた時刻、投稿のID、問い合わせの本文です。投稿のIDから物件IDが引ければ、状態欄と突き合わせて成約済みの物件への問い合わせに印を付けられます。返事は営業担当がDMで送り、送った時刻を反響一覧に残します。電話番号を聞くときは、その前に何のために使うかを案内します。
反響一覧に入った後の振り分けは、温度感のランクを付ける前の照合の順番とそろえます。SNSから来た反響が内見に進まない月が続くなら、店長は投稿の本数ではなく、載せている物件の条件を見直します。
投稿台帳の突き合わせを毎日回す人がいない店の選択肢
集客担当がひとりで投稿も削除も受け持つ店では、成約のたびに投稿台帳と状態欄を見比べる作業が、投稿の予約より後回しになります。週に数本のうちは、2つの台帳を汎用の生成AIに渡して残った投稿を挙げさせれば、週に1度の洗い出しで追いつきます。
媒体が増え、同じ部屋の投稿が何か所にも残るようになると、洗い出しを毎日回す人が店にいなくなります。状態欄が「成約」に変わった物件IDから各媒体の投稿を引き、残りを一覧で集客担当へ渡す流れは、AIエージェント開発で仕組みにできる作業です。DMを反響一覧へ移す作業まで同じ流れに載せるかは、夜と休日に届く件数を見て決めます。
入居者やフォロワーの多い人に頼んだ紹介の投稿は、店のアカウントの外にあり、突き合わせを組んでも一覧に出てきません。頼んだ投稿も物件IDを付けて投稿台帳に1行残し、成約の日に集客担当が相手へ取り下げを頼みます。
明日から始める3ステップ
担当 集客担当
物件担当と1か月、申込や成約の知らせを受けた時刻と、状態欄が書き換わった時刻を物件ごとに並べて控える
次へ進む目安1か月分の控えがそろい、状態欄が翌日以降になった物件と担当が一覧になった
担当 集客担当
投稿台帳に投稿ID・物件ID・媒体・消した日・操作した人の欄を作り、次の投稿から1行ずつ残す
次へ進む目安その週に出した投稿が、どれも物件IDで台帳の行とつながった
担当 店長
生成AIに投稿台帳と状態欄を突き合わせさせた、成約済みのまま残っていた投稿の件数を週ごとに読み、画像に賃料を入れた投稿は消すという基準を店で決める
次へ進む目安残っていた投稿が0件の週が3週続いたら、投稿の本数を週1本ずつ上げていく
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作って試す・定着までAIエージェント開発AI顧問生成AI研修
出典
- 不動産の表示に関する公正競争規約(第4条第5項・第21条) 不動産公正取引協議会連合会 確認日 2026.09.29
- 宅地建物取引業法(昭和27年法律第176号)(第33条・第34条第1項) e-Gov法令検索(デジタル庁) 確認日 2026.09.28
- 消費者庁「令和5年10月1日からステルスマーケティングは景品表示法違反となります。」消費者庁 確認日 2026.09.29
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