中小企業でAIの相談先を探し始めた担当者や経営層の間では、『AIコンサルタント会社に頼むと費用はいくらなのか。3社に聞いたら3社ともプラン名が違って、相場がまるで分からない』という声が定番です。AI対策の費用相場を検索しても、出てくるのは月額の幅だけで、その幅が何で決まるのかは書かれていません。見積を横に並べても、MTGの回数も実装の含み方も違うので、安いのか高いのかを判断する物差しがないまま、比較だけに2週間、3週間と時間が過ぎていきます。
先に結論をお伝えします。AIコンサルの費用は「契約の形」と「実装をどこまで含むか」で決まります。BoostXの公開料金では、月額顧問型はLightが 月額110,000円、Standardが 月額220,000円(いずれも税込・最低契約3ヶ月・Growth が月額330,000円(税込))、ツール開発型は初期330,000円〜1,100,000円に月額33,000円〜110,000円(税込・最低契約3ヶ月)を足した形、プロジェクト型のコンサルは個別見積です。AIコンサルタント会社の料金相場を業界全体で示した公的な統計は2026年9月時点で見当たらないため、本記事では自社の公開料金を1つの基準に置いて「何が価格を動かすのか」を分解し、中小企業が見落としやすい3つの費用のムダと、契約前に3社の見積を横に並べるための比較表までを、手順ではなく判断の物差しの形で解説します。
- AIコンサルの費用は契約形態で決まる。BoostXの公開料金は、月額顧問型がLight 月額110,000円・Standard 月額220,000円(税込・最低3ヶ月・以降は月単位で解約可)、ツール開発型が規模により個別お見積もり(税込)、プロジェクト型は個別見積
- 月額の差を生むのは、月次MTGの時間(月2時間・月3時間・週次)、チャット相談の範囲、並行検証PJの件数(1件・最大2件・制限なし)、担当者の専属性の4要素。妥当性は「月額÷実際に使った時間」の実効単価で見る(本記事の目安ではLight 110,000円が1時間あたり55,000円にも11,000円にもなる)
- 中小企業基盤整備機構の実態調査(2026年3月公表)では、ベンダーや製品を選ぶ情報が「十分にある」に当てはまらない企業が79.8%、最も求める公的支援は導入費用などの助成で77.9%。費用のムダは①要件が決まらないまま払う②安さで選んで作り直す③効果を測らず更新する、の3つに集約される
目次
AIコンサル料金の全体像|3つの契約形態と相場レンジ
AIコンサルティングとは、会社のAI活用の方向を決め、日々の仕事に組み込み、現場に定着するまでを外部の専門家が引き受けるサービスです。名前は同じでも、契約の形はスポット・プロジェクト型、月額顧問型、ツール開発型の3つに分かれ、何に対してお金を払うのかがそれぞれ違います。本記事で「相場レンジ」と呼ぶのは、BoostXが公開している料金の幅のことで、業界全体の平均ではありません。まず3つの形と、その料金が何に対して付いているのかを押さえます。
スポット・プロジェクト型|課題1つを期間と金額で切る(個別見積)
課題と成果物がはっきりしているとき、たとえば「営業資料の下書きをAIで作る仕組みを作りたい」「社内の問い合わせ対応にAIチャットを入れたい」のような依頼で選ぶ形です。ヒアリングと現状把握に1〜2週間、見積の提案に1週間前後をかけ、範囲・期間・費用を固めてから着手します。BoostXのAIコンサルティングはこの形で、料金は個別見積、期間は数週間から数ヶ月と案件ごとに設計します。金額が案件ごとに変わる理由は単純で、「消える仕事の大きさ」が案件ごとに違うからです。同じ「AIで自動化したい」でも、たとえば月に1時間の作業が消える案件と月に40時間の作業が消える案件では、かける工数も生まれる価値も40倍違います。
月額顧問型|月額ヒアリング後に個別見積330,000円(税込)で毎月1テーマずつ進める
課題が1つに絞れていない、あるいは絞れていても社内で進める人がいない、という会社が選ぶ形です。月額固定で、月次MTGとチャット相談で方向を決め、月1テーマずつ約2〜4週間で実装と定着まで進めます。BoostXの公開料金はLightが 月額110,000円(税込)、Standardが 月額220,000円(税込)、Growth が月額330,000円(税込)で、3プランとも最低契約は3ヶ月、3ヶ月を過ぎれば月単位で解約でき違約金はありません。月額の差を生むのは、次の章で分解する4つの要素です。
ツール開発型|規模により個別お見積もり(税込)
消したい手作業が1本の形で決まっている場合、たとえば「請求書の作成を自動にしたい」「スプレッドシート間の転記をなくしたい」のような依頼では、相談ではなくツールそのものに値段が付きます。BoostXのAIエージェント開発は初期330,000円〜1,100,000円(税込)に、運用と改善を続けるための月額33,000円〜110,000円(税込・最低契約3ヶ月)が付く形です。初期費用に約3.3倍の幅があるのは、連携するシステムの数(1つか3つか)、扱うデータの種類、例外処理の量で開発の工数が変わるためで、ここも「消える仕事の大きさ」に比例します。
AIスクール・AI研修との違い|「学ぶ人数」で決まるか「消える仕事」で決まるか
検索では「AIスクール」や「AI研修」とAIコンサルタントの費用が並べて比べられがちですが、値段の付き方が根本から違います。スクールや研修は「学ぶ人数×回数」で費用が決まり、受講した人が自社の仕事に当てはめるところまでは含みません。コンサルは「会社の課題1つ」に対して費用が決まり、当てはめるところまでを引き受けます。中小企業基盤整備機構「中小企業のAI等の利活用に係る実態調査」(2026年3月公表、2026年9月確認)によれば、中小企業が求める公的支援のうち「従業員向けの教育・研修」は67.7%、「専門家の派遣や導入相談」は59.8%、「試行導入などの機会」は61.3%で、学ぶ支援と相談する支援の両方に需要があります。どちらが正解かではなく、自社に足りないのが「知識」なのか「進める人」なのかで、払うべき費用の形が変わります。
| 契約形態 | 何に対して払うか | BoostXの公開料金(税込) |
|---|---|---|
| スポット・プロジェクト型 | 課題1つの範囲・期間・成果物 | 個別見積(ヒアリング1〜2週間+提案1週間前後) |
| 月額顧問型 | 毎月の方向決め・相談・月1テーマの実装と定着 | Light 月額110,000円/Standard 月額220,000円/Growth が月額330,000円(税込)(最低3ヶ月) |
| ツール開発型 | 消える手作業1本の設計・開発と運用改善 | 規模により個別お見積もり(最低3ヶ月) |
| AIスクール・研修型(参考) | 学ぶ人数×回数 | 本記事では扱わない(会社の課題単位ではないため) |

相場を「幅」で見ずに「決まり方」で見る
幅だけを眺めても判断はできません。中小企業基盤整備機構「中小企業のAI等の利活用に係る実態調査」(2026年3月公表、2026年9月確認)では、「適切なベンダーや製品を選定する情報が十分にある」に当てはまらない企業が79.8%(n=1,631)、「成功事例や活用事例などの情報が十分に入手できている」に当てはまらない企業が83.3%(n=1,635)にのぼります。10社のうち8社は、比べるための情報そのものが足りていない状態です。だからこそ本記事は、相場の幅ではなく「月額を動かす要素」を先に分解します。要素が分かれば、3社の見積がプラン名ではなく中身で横に並びます。
月額顧問型の費用内訳|価格差を生む4つの要素
中小企業が最も選ぶ月額顧問型に絞って、月額110,000円と月額330,000円の差の中身を分解します。看板は同じ「AI顧問」でも、契約書を開くと入っている時間と作業が3倍違う、ということが起きます。差を生む要素は4つです。
①月次MTGの回数と時間|月2時間・月3時間・週次
BoostXの公開プランでは、Lightが判断と設計の相談、Standardが毎月1業務のAI化、Growthが毎月2業務のAI化です。MTGは進める側と会社側が同じ画面を見て決める「現場時間」なので、ここが月1回30分のような薄さだと、現状の説明だけで終わって打ち手の議論に入れません。逆に週次まで厚くなると、部門を横断して並行で動かす体制になり、月額も要相談の帯に入ります。
②チャット相談の範囲|MTGの間に積み上がる小さな質問の行き先
月次MTGが月2〜3回でも、その間の営業日は月18〜20日あります。そこで出る「このプロンプトで合っているか」「このデータは入れて大丈夫か」という質問の行き先がチャット相談です。BoostXの公開プランでは3プランともチャット相談は無制限で、ここに差は付けていません。差が付くのは、チャットが「回答まで」なのか「代わりに直すところまで」なのかで、後者は次の要素③に入ります。チャット相談が無い契約では、小さな質問が次回のMTGまで最長30日滞留し、その間に社内の作業が止まります。
③並行検証PJの件数と実装の含み|1件・最大2件・制限なし
月額を最も大きく動かすのがここです。アドバイスだけで終わるのか、プロンプト設計・自動化やAPIの簡易実装・検証データの整備まで含むのかで、進める側の工数が数倍変わります。BoostXの公開プランでは、ライトが並行検証PJ1件、Standardが最大2件でプロンプト設計と業務フロー構築まで含み、プレミアムは制限なしです。月額110,000円と330,000円の3倍の差は、主にこの「並行して手を動かす件数」と「実装を含むかどうか」の差です。Standardには自動化サービスの依頼(追加費用あり)も付き、月1回の開発・保守が含まれます。
④担当者の専属性と交代リスク|文脈が積み上がるかどうか
同じ月額でも、担当が「何社も兼任するスタッフ」か「専属で並走する人」かで価値は別物です。AI活用の伴走は、会社の仕事の文脈が担当者に積み上がることが価値の源泉で、担当が3ヶ月ごとに交代すれば、そのたびに説明のやり直しが起きます。契約前に「担当は誰か」「契約期間中に交代する可能性はあるか」「交代時に何を引き継ぐか」の3点を確認しておくと、月額の中身が見えます。
| 価格を動かす要素 | 薄いと起きること | 厚いと得られること |
|---|---|---|
| 月次MTGの時間 | 月1回30分では現状説明で終わり、打ち手に入れない | 月2〜3時間で毎月1テーマを決め切れる |
| チャット相談 | 質問が次回MTGまで最長30日滞留する | 営業日内に判断が進み、手戻りが減る |
| 並行検証PJ | 相談だけで実装は社内任せになる | 1〜2件を並行で実装・定着まで進める |
| 担当者の専属性 | 交代ごとに説明のやり直しが起きる | 文脈が積み上がり、2件目以降が速くなる |
実効単価で見る|月額÷使った時間が本当の値段
月額の妥当性は「月額÷実際に使った時間」で見ると判断しやすくなります。本記事の目安として、Light 月額110,000円をMTG2時間しか使わなかった場合は110,000円÷2時間=1時間あたり55,000円、チャット相談と検証PJを合わせて月10時間分使った場合は110,000円÷10時間=1時間あたり11,000円です。同じ月額で実効単価が5倍変わる計算で、月額の高い安いより「使い倒せる準備が社内にあるか」が費用の実質を決めます。Standardも同じで、330,000円をMTG3時間だけなら330,000円÷3時間=1時間あたり110,000円、実装込みで月30時間分動いてもらえば330,000円÷30時間=1時間あたり11,000円です。この計算式が、次の章のプラン選びの物差しになります。
プラン別に見る月額相場の中身|Light・Standard・Growth
ここからは、BoostXの公開料金を基準にプランごとの中身を見ます。他社の料金は本記事では扱いません。業界平均を示す統計がない以上、公開されている料金と中身を1つの基準として置き、他社の見積を同じ物差しで測るのが、相場を「自分で判断する」いちばん確実な方法だからです。
ライト|月額110,000円(税込)|相談役として方向を決め続ける
月次MTG2回(各60分)、チャット相談無制限、並行検証PJ1件、AI活用の方向性と運用ノウハウの提供という構成です。「何から手を付けるか決まっていない」「まず1件だけ試して社内の温度を上げたい」段階の会社に向いています。最低契約3ヶ月で110,000円×3ヶ月=330,000円、月1テーマずつ進めれば3ヶ月で3件が動く設計です。社内に手を動かす人が1人いることが前提で、いなければ検証PJ1件が「相談で終わる」形になりやすい点は先に知っておく必要があります。
Standard|月額330,000円(税込)|実装作業まで伴走する(最も選ばれている)
月次MTG3回(各60分)、チャット相談無制限、並行検証PJ最大2件、プロンプト設計と業務フロー構築、自動化サービスの依頼(追加費用あり)という構成で、3プランのうち最も選ばれています。「自動化したい仕事は見えていて、一緒に手を動かしてほしい」段階に合います。最低契約3ヶ月で330,000円×3ヶ月=990,000円、並行2件で進めれば3ヶ月で最大6件の検証が動く計算です。社内に実装担当がいない会社は、ライトで相談だけ受けて社内で止まるより、Standardで実装まで含めたほうが、前の章の実効単価は下がります。
プレミアム|要相談|週次MTGと専任常駐で全社の推進体制まで
週次MTG(複数回対応可)、チャット相談無制限、並行検証PJ制限なし、専任コンサルタントの常駐型伴走、部門横断のAI推進体制の構築、役員会・取締役会への提言までを含む帯で、料金は要相談(個別見積)です。部門が3つ以上あり、それぞれで並行してテーマを回したい会社の選択肢で、月額を固定で示せないのは「並行件数」と「常駐の密度」が会社ごとに違うためです。
| 項目 | ライト | Standard | プレミアム |
|---|---|---|---|
| 月額(税込) | 110,000円 | 330,000円 | 要相談 |
| 月次MTG | 2回(各60分)=月2時間 | 3回(各60分)=月3時間 | 週次(複数回対応可) |
| チャット相談 | 無制限 | 無制限 | 無制限 |
| 並行検証PJ | 1件 | 最大2件 | 制限なし |
| 実装の含み | 方向性・運用ノウハウの提供 | プロンプト設計・業務フロー構築 | 専任常駐・全社推進体制 |
| 最低契約 | 3ヶ月(以降は月単位・違約金なし) | 3ヶ月(以降は月単位・違約金なし) | 3ヶ月(以降は月単位・違約金なし) |
| 3ヶ月の総額 | 330,000円 | 990,000円 | 個別見積 |
最低契約3ヶ月の意味|1テーマ2〜4週間×3回分
3プランとも最低契約が3ヶ月なのは、1テーマを約2〜4週間で実装・定着させる設計だと、3ヶ月で3件がひと回りするからです。1ヶ月で判断すると、1件目が定着する前に評価することになります。3ヶ月を過ぎれば月単位で解約でき違約金はないため、「3件動いた時点で続けるか決める」のが判断の区切りになります。逆に言えば、3ヶ月で1件も動いていなければ、料金の問題ではなく要件か体制の問題です。
プラン選びを分ける1つの問い|社内に手を動かす人がいるか
ライトかStandardかで迷うとき、問いは1つで「社内に週2〜3時間、手を動かせる人がいるか」です。いるならライトで方向を決めて社内で実装、いないならStandardで実装まで含める。中小企業基盤整備機構「中小企業のAI等の利活用に係る実態調査」(2026年3月公表、2026年9月確認)では、AIを導入した目的の1位が「業務効率化/作業時間の短縮」で87.0%、2位の「品質向上」32.3%とは50ポイント以上の差があります。目的の大半が時間の短縮である以上、実装に届かない契約は目的にも届きません。
「格安AIコンサル」がトータルで高くつく5つの落とし穴
月額の安さで選んだ結果、合計では高くつく形が5つあります。特定の会社の話ではなく、契約の構造から起きるものです。5つを見たあとで、それらが費用のムダとして3つに集約されることを表にします。
①MTG時間が短すぎて、論点が深まらない
月1回30分のプランでは、現状のヒアリングだけで30分が終わり、打ち手の議論に入れません。「アドバイスはもらったが、社内で誰も実装しない」状態が続き、3ヶ月たって何も変わらないまま解約する形です。月額が3分の1でも、動いた件数が0件なら実効単価は無限大です。
②実装が完全に別料金で、合計が膨らむ
月額の部分は安くても、実装作業がすべて時間チャージという構造の契約があります。アドバイスを実装に落とすたびに見積が飛んできて、気づけば実装込みの月額と同等以上の支払いになっている形です。契約前に「月額に含まれる実装の範囲」と「追加になる作業の単価(1時間あたり・1案件あたり)」を書面で確認しておくと、この膨らみは防げます。
③担当者が交代し、文脈が積み上がらない
契約書に「専属」と書いてあっても、実態は3ヶ月ごとに担当が変わり、毎回ゼロから仕事の説明をさせられる形です。AI活用の伴走は会社の仕事の文脈の蓄積が価値の源泉なので、ここがリセットされると、それまでの月額が説明のやり直しに消えます。
④「やりっぱなし」で定着せず、3ヶ月後の稼働が止まる
プロンプトや自動化を納品して終わり、現場で使われているかのフォローがない契約では、3ヶ月後に現場の稼働を数えると0件、ということが起きます。総務省「令和7年版 情報通信白書」(2025年7月公表、2026年9月確認)では、日本企業が生成AIを取り入れる際の懸念事項の1位が「効果的な活用方法がわからない」で、次いで「社内情報の漏えい等のセキュリティリスク」「ランニングコストがかかる」「初期コストがかかる」と続きます。コストの前に「使い方が分からない」が来ている以上、定着のフォローが無い契約は、懸念の1位を残したまま費用だけが出ていく形です。
⑤最低契約期間と違約金で、撤退コストが高い
最低6ヶ月・途中解約は残月数の全額、という契約では、月額が抑えられていても6ヶ月分の支払いが確定します。最低契約期間が3ヶ月かどうか、3ヶ月を過ぎたら月単位で解約できるか、違約金の有無の3点は、契約前に必ず書面で確認してください。BoostXの公開条件は3プランとも最低3ヶ月・以降は月単位・違約金なしで、この3点を見積の比較軸に置くと他社の条件も同じ物差しで読めます。
5つの落とし穴は、費用のムダとしては3つに集約できる
5つの落とし穴を費用の側から見直すと、ムダは3つに集約されます。数字を添えるために、本記事では次の前提を置きます。AIの相談窓口を総務の担当者1人が兼務している状態を置き、その担当者の時給を2,500円と置き、月額はBoostXの公開料金を使います。特定の会社の実績ではなく、計算式を示すための目安です。
| 費用のムダ | 起きる形(落とし穴①〜⑤との対応) | 本記事の目安(計算式) |
|---|---|---|
| ムダ1:要件が決まらないまま払い続ける | MTGが現状説明で終わる(①)、担当交代で説明がやり直しになる(③) | Light 110,000円×3ヶ月=330,000円を払い、月次MTG2回×60分×3ヶ月=6時間が現状説明に消えて実装0件 |
| ムダ2:安さで選んで実装に届かず、作り直す | 実装が別料金で膨らむ(②)、納品後に定着せず稼働0件(④) | 社内で整理をやり直す1日1時間×20営業日=月20時間×時給2,500円=月50,000円、3ヶ月で150,000円が上乗せ |
| ムダ3:効果を測らないまま契約を更新する | 解約条件が重く撤退できない(⑤)、削減時間を数えていない(④) | 計測は月1回30分=年6時間×時給2,500円=15,000円で済むのに、測らずにStandard 220,000円×3ヶ月=990,000円を「効いたか分からない支出」として更新する |
3つのムダに共通するのは、料金の高い安いではなく「会社側の準備」で決まる点です。ムダ1は要件を1枚にまとめてから契約すれば消え、ムダ2は実装の含みを契約前に書面で確認すれば消え、ムダ3は削減時間を月1回30分で数える習慣があれば消えます。逆に、この3つが無い会社は、月額がいくらでも同じ形で費用が漏れます。中小企業基盤整備機構「中小企業のAI等の利活用に係る実態調査」(2026年3月公表、2026年9月確認)で、中小企業が求める公的支援の1位が「導入費用などの助成」で77.9%だった事実は、費用の重さを物語っていますが、助成で月額が下がっても3つのムダは消えません。
自社にとって妥当な料金を見極めるチェックリスト
AIコンサルタント会社の費用を3社で比べるとき、プラン名や月額ではなく、契約書と見積書のどこを見れば同じ物差しになるかを5項目に絞ります。すべて「書面に書いてあるか」で確認できる項目です。
月額に含まれる時間の総量|回数×時間+PJ稼働を時間に直す
月次MTGの回数×1回の時間に、並行検証PJで動いてもらう時間の目安を足し、月の合計時間に直します。たとえば片方が月8時間、もう片方が月15時間なら、月額が同じでも実効単価は約1.9倍(15時間÷8時間)違います。前の章の実効単価(月額÷時間)をここで各社に当てると、1時間あたり10,000円台なのか50,000円台なのかが一目で分かります。
実装の含みと追加料金の体系|どこまでが月額で、どこからが別か
プロンプト設計・自動化実装・API連携・データ整形のうち、どこまでが月額に含まれ、どこから追加課金になるか。追加の単価は1時間あたりか1案件あたりか。検証PJの件数の上限は何件か。これを3社分一覧にすると、合計費用の見通しが立ちます。実装を社内に寄せたい会社には、AIエージェントの環境を社内に構築して3ヶ月で自走に持っていくClaude Code構築支援(個別見積・最短2週間で稼働)のような形もあり、「毎月払う」か「作って引き渡す」かで費用の形が変わります。
解約条件と違約金の有無|3ヶ月・月単位・違約金なしを基準に読む
最低契約期間、途中解約の違約金、月単位の解約に切り替わる時期、契約終了後のデータと成果物の所有権の4点を確認します。3ヶ月最低契約・以降は月単位・違約金なしという条件を1つの基準に置き、6ヶ月縛りや残月全額の条件は「撤退コスト」として月額に上乗せして比べると、安く見える契約の合計が見えます。
担当者のレベルと専属性|初回の提案で本人と話す
担当者の実装経験の年数、現在の兼任社数、契約期間中に交代する可能性、交代時の引き継ぎ内容。可能なら初回の提案の場で担当者本人と話し、相性と専門性を確かめます。「提案する人」と「並走する人」が別の会社では、契約後の温度差がここから生まれます。
成果の物差しと頻度|「月何時間減ったか」を誰がいつ数えるか
成果を数える指標が「作業時間を月何時間減らすか」「自動化を何件動かすか」の形で書いてあり、3ヶ月後・6ヶ月後の見直しの方法まで契約にあるか。総務省「令和7年版 情報通信白書」(2025年7月公表、2026年9月確認)によれば、生成AIの活用方針を定めている日本企業は49.7%(2023年度調査では42.7%)で、中小企業では「方針を明確に定めていない」が約半数を占めます。方針が無い会社では成果の物差しも無く、契約に指標が無いと効果測定の責任が会社側に残って「何が成果か分からない」まま更新期を迎えます。指標が書いていない見積は、その時点で1つ減点して読むのが妥当です。
| チェック項目 | 契約書・見積書で見る場所 | 妥当と言える線(本記事の基準) |
|---|---|---|
| 時間の総量 | MTGの回数と1回の時間、PJ稼働の目安 | 月額÷時間で1時間あたりの実効単価を3社で並べる |
| 実装の含み | 含まれる作業の一覧と追加単価 | 追加の単価が1時間・1案件のどちらで書いてあるか明記されている |
| 解約条件 | 最低契約期間・違約金・成果物の所有権 | 最低3ヶ月・以降月単位・違約金なし・成果物は会社側 |
| 担当者 | 担当者名・兼任社数・交代の条件 | 初回提案で本人と話せる・交代時の引き継ぎが書面にある |
| 成果の物差し | 削減時間・件数の指標と見直しの時期 | 3ヶ月後・6ヶ月後の見直しが月◯時間・◯件の形で書いてある |
自前で情報を集め続けると、どこで足が止まるのか?
ここからが本題です。ここまでの物差しがあれば、AIコンサルタント会社の費用は自前でも比べられます。ただし、情報を集める側に回り続けると、3つの境目で足が止まります。いずれも「動いているように見える」まま止まるので、気づくのが遅れます。
境目1:3社の見積が横に並ばず、比較そのものに時間が溶ける
本記事の目安で数えると、1社あたり自社の説明に1時間、見積の読み込みに1時間、社内での相談に1時間で3時間、3社で9時間です。時給2,500円の担当者なら9時間×2,500円=22,500円ですが、金額より痛いのは、比較の間じゅう1件も動いていないことです。中小企業基盤整備機構「中小企業のAI等の利活用に係る実態調査」(2026年3月公表、2026年9月確認)では、AIを導入済みの中小企業は20.4%、検討中が18.6%で、前向きな企業を合わせても39.0%です。検討中の18.6%の中には、比較の途中で止まっている会社が含まれます。
境目2:要件が決まらないまま契約し、MTGが現状説明で終わる
比較に疲れて「とりあえず1社」と契約すると、今度は要件が決まっていないままMTGが始まります。月次MTG2回×60分の2時間が、1回目は会社の説明、2回目は現状の課題の棚卸しで終わり、3ヶ月で6時間を使っても打ち手が1件も決まらない、という形です。これが前の章のムダ1で、費用の問題ではなく準備の問題です。「消したい手作業を1本、1枚に書く」ところまでが先に要ります。
境目3:効果の物差しが無く、更新するか解約するかを決められない
3ヶ月の最低契約が終わる時点で「効いたのか」を答えられない会社は、感覚で更新するか感覚で解約するかのどちらかになります。総務省「令和7年版 情報通信白書」(2025年7月公表、2026年9月確認)では、何らかの仕事で生成AIを使っている日本企業は55.2%、「メールや議事録、資料作成等の補助」に使っているのは47.3%ですが、使っていることと効果を数えていることは別です。月1回30分の計測が無いと、990,000円の更新判断を数字なしで下すことになります。
3つの境目を、任せる範囲と決める範囲の表に落とす
| 境目 | 自前で続けると起きること | 先に決めておくこと |
|---|---|---|
| 比較に時間が溶ける | 3社で9時間かけても中身が横に並ばず、検討中のまま止まる | 5項目のチェックリストで3社を同じ表に落とす(時間・実装・解約・担当・物差し) |
| 要件が決まらない | 3ヶ月・6時間のMTGが現状説明で終わり実装0件 | 消したい手作業を1本、月何時間かかっているかと一緒に1枚に書く |
| 効果の物差しが無い | 990,000円の更新判断を感覚で下す | 月1回30分で削減時間を数え、3ヶ月後の見直し日を契約時に決める |
| 共通 | 動いて見えるまま、半年で「結局いくらだったのか」が分からなくなる | 実効単価(月額÷時間)を四半期ごとに1回計算する |
表の右側が埋まっていれば、どの会社と契約しても費用の妥当性は自前で判断できます。逆に右側が空欄のまま比較を続けると、最初の1ヶ月は熱心に情報を集め、3ヶ月後には検討中のまま、半年後には「あのとき何を比べていたのか」が分からなくなります。自前で回すか任せるかは、右側を社内で埋め続けられるかで決めるのが現実的です。
ビフォーアフター:同じ3ヶ月の費用で、手元に残るものはここまで変わる
AIの相談窓口を総務の担当者1人が兼務し、担当者の時給を2,500円と置いた前の章の前提で、同じ3ヶ月・同じ月額顧問型の契約が、準備の有無でどう変わるかを見ます。数字は本記事で置いた目安で、特定の会社の実績ではありません。
要件が無いまま契約し、3ヶ月330,000円で残るのはメモ1枚
3社の比較に9時間かけたあと、要件を決めずにLight(月額110,000円)で契約します。月次MTG2回×60分×3ヶ月=6時間のうち、1回目は会社の説明、2回目は課題の棚卸し、3回目でようやく候補が3つ出て、4回目から6回目で「どれにするか」を議論して終わります。並行検証PJ1件の枠は使われず、チャット相談も月に2〜3往復で止まります。3ヶ月の支払いは110,000円×3ヶ月=330,000円、手元に残るのは方向性のメモ1枚、実装は0件、削減時間は0時間。実効単価は330,000円÷6時間=1時間あたり55,000円です。更新するかどうかは、数字が無いので感覚で決めることになります。
要件を1枚にして契約し、3ヶ月で3件が動き月30時間分が浮く
同じLight(月額110,000円)でも、契約前に「消したい手作業を1本、月何時間かかっているかと一緒に1枚に書く」を済ませて始めます。1回目のMTGで1件目のテーマが決まり、約2〜4週間で実装と定着、2ヶ月目に2件目、3ヶ月目に3件目と進み、チャット相談は営業日内に週3〜5往復で回ります。本記事の目安として、1件の自動化で1日30分×月20営業日=月10時間が浮くと置けば、3件で月30時間、時給2,500円×30時間=月75,000円、年間では900,000円分に相当します。3ヶ月の支払いは同じ330,000円、実効単価は、MTGにチャットと検証PJの稼働を合わせて月10時間分×3ヶ月=30時間使ったとして330,000円÷30時間=1時間あたり11,000円です。
違いを生むのは料金ではなく、3つの決めごと
Beforeの実装0件とAfterの3件を分けているのは、月額でも担当者の腕でもありません。1つ目は、消したい手作業を1本、月何時間かかっているかと一緒に1枚に書いてから契約していること。2つ目は、実装の含みと追加料金の単価を契約前に書面で確認していること。3つ目は、削減時間を月1回30分で数え、3ヶ月後の見直し日を契約時に決めていることです。うちはまだBefore寄りだと感じた方は、まず今週、消したい手作業を1本だけ書き出し、それに月何時間かかっているかを数えてみてください。その1枚があるかどうかで、同じ330,000円の中身が変わります。
| 項目 | Before(要件なしで契約) | After(要件1枚で契約) |
|---|---|---|
| 3ヶ月の支払い(ライト) | 110,000円×3ヶ月=330,000円 | 110,000円×3ヶ月=330,000円 |
| MTG6時間の使い道 | 会社の説明・課題の棚卸し・候補の議論で6時間 | 1回目で1件目を決め、以降は実装と定着の確認 |
| 動いた件数 | 0件 | 3件(月1テーマ×3ヶ月) |
| 浮いた時間(本記事の目安) | 0時間 | 月30時間(1件あたり1日30分×20営業日=月10時間×3件) |
| 時間の価値(時給2,500円換算) | 0円 | 月75,000円・年900,000円 |
| 実効単価(月額÷使った時間) | 1時間あたり55,000円 | 1時間あたり11,000円 |
| 3ヶ月後の更新判断 | 数字が無く感覚で決める | 削減時間の実測で決める |
よくある質問
QAIコンサルタント会社の費用は、結局いくらが相場ですか?
A業界全体の相場を示す公的な統計は2026年9月時点で見当たらないため、本記事は自社の公開料金を基準にしています。月額顧問型はLight 月額110,000円・Standard 月額220,000円(税込・最低3ヶ月・Growth が月額330,000円(税込))、ツール開発型は規模により個別お見積もり(税込)、プロジェクト型は個別見積です。他社の見積は、月額÷時間の実効単価と、実装の含み・解約条件・担当者・成果の物差しの5項目で同じ表に落とすと比べられます。
QAIスクールやAI研修と、AIコンサルタントの費用はどう考え分ければよいですか?
A値段の付き方が違います。スクールや研修は「学ぶ人数×回数」で決まり、学んだ人が自社の仕事に当てはめるところまでは含みません。コンサルは「会社の課題1つ」に対して決まり、当てはめて定着するまでを引き受けます。中小企業基盤整備機構の実態調査(2026年3月公表)では、求める公的支援として「従業員向けの教育・研修」が67.7%、「専門家の派遣や導入相談」が59.8%で、両方に需要があります。自社に足りないのが知識なら研修、進める人ならコンサルという分け方が現実的です。
Q月額110,000円のライトでも効果は出ますか?
A社内に週2〜3時間手を動かせる人がいて、消したい手作業が1本決まっていれば、月次MTG2回(各60分)・チャット相談無制限・並行検証PJ1件の枠で月1テーマずつ動きます。逆に、手を動かす人がいない会社では検証PJ1件が相談で終わりやすく、本記事の目安ではMTG2時間だけの利用で実効単価が1時間あたり55,000円になります。その場合は、実装まで含むStandard 月額220,000円のほうが、月30時間分動いてもらえば1時間あたり11,000円と、実効単価は下がります。
QAIコンサルの費用は、経費や補助金の対象になりますか?
A一般には外部への業務委託の費用として処理されますが、勘定科目の扱いや補助金・助成金の対象になるかは契約の内容と時期で変わるため、契約前に税理士や補助金の窓口で確認してください。中小企業基盤整備機構の実態調査(2026年3月公表)では、中小企業が求める公的支援の1位が「導入費用などの助成」で77.9%です。ただし助成で月額が下がっても、要件が無い・実装に届かない・効果を測らないという3つのムダは消えないので、助成の有無より先に3つの準備を整えるほうが費用の実質は下がります。
Q最低契約3ヶ月の間に、何が手元に残りますか?
ABoostXの月額顧問型は、1テーマを約2〜4週間で実装・定着させ、3ヶ月で3件がひと回りする設計です。要件を1枚にして始めれば、3ヶ月後には動いている自動化3件と、それぞれの削減時間の実測が残ります。本記事の目安では1件あたり月10時間、3件で月30時間分です。3ヶ月を過ぎれば月単位で解約でき違約金はないため、「3件動いた時点で、削減時間の数字を見て続けるか決める」のが判断の区切りになります。
この記事のまとめ
- AIコンサルの費用は契約形態で決まる。BoostXの公開料金は、月額顧問型がLight 月額110,000円・Standard 月額220,000円・Growth が月額330,000円(税込)(税込・最低3ヶ月・以降は月単位で解約可)、ツール開発型が規模により個別お見積もり(税込)、プロジェクト型が個別見積。業界全体の相場を示す公的統計は無いため、幅ではなく「決まり方」で見る
- 月額の差を生むのは、月次MTGの時間(月2時間・月3時間・週次)、チャット相談の範囲、並行検証PJの件数(1件・最大2件・制限なし)、担当者の専属性の4要素。妥当性は月額÷使った時間の実効単価で見る(本記事の目安でLight 110,000円は1時間あたり55,000円にも11,000円にもなる)
- 月額の安さが合計で高くつく5つの落とし穴は、費用のムダとして①要件が決まらないまま払う②安さで選んで作り直す③効果を測らず更新する、の3つに集約される。3つとも料金ではなく会社側の準備で消える
- 契約前のチェックは、時間の総量・実装の含み・解約条件・担当者・成果の物差しの5項目を書面で確認する。中小企業基盤整備機構の実態調査(2026年3月公表)ではベンダー選定の情報が足りない企業が79.8%、総務省の情報通信白書(2025年7月公表)では懸念の1位が「効果的な活用方法がわからない」
- 自前で足が止まる境目は、比較に時間が溶ける・要件が決まらない・効果の物差しが無いの3つ。「消したい手作業を1本、月何時間かと一緒に1枚に書く」があるかどうかで、同じ3ヶ月330,000円の中身が実装0件と3件に分かれる
公開日:2026年9月
読んで終わりにしないために
「自社の場合は、どうすれば?」
その答えを、30分で持ち帰る。
記事で分かるのは、一般論まで。AI導入を専門に見ている担当が、貴社の業務に当てはめて“次の一手”だけを一緒に整理します。
この30分で持ち帰れるもの
- 01
自社業務に当てはめたAI活用マップ
- 02
投資対効果(ROI)のシミュレーション
- 03
いまの悩み・疑問への、その場の個別回答


