「今どの案件がどこまで進んでいて、請求や入金は済んでいるのか。それを知るには、結局その案件の担当に聞くしかない。AIも使い始めてはいるけれど、使う人によって出てくるものが違う」——少人数で受注から施工、請求までを回す会社ほど、情報が人に付いてしまう悩みは大きくなります。
株式会社トータルインテリア・真様は、福岡県糸島市でクロス張替えを中心とした内装、水回り、フルリフォーム、原状回復を手がけるリフォーム会社です。代表、営業(経理を兼任)、現場管理2名、職人スタッフという少人数の体制で、糸島市・福岡市のお客様を担当されています。BoostXはAI顧問とClaude Code構築支援で、受注から入金までの業務の分解、案件管理アプリの構築、お客様の情報を外に出さないセキュリティの設計、そして社員全員がClaude Codeを同じ品質で使える土台づくりまでをご一緒しました。


Step 01・02 ご相談/ヒアリング・現状把握 ― 情報もAIの使い方も、人に付いていた
ご支援は、真様が整理されていた「受注から入金まで」の業務フロー資料を受け取るところから始まりました。問い合わせは4つの経路から入り、現場調査、見積、契約、施工、請求、入金まで16の工程があります。

資料と打ち合わせから見えた課題は3つです。案件の状況は担当に聞かないと分からないこと。見積の説明から請求・入金確認まで、経理を兼ねる営業担当の方に事務が集まっていること。そして、AIを使っているのが営業担当の方1人で、会社としての決まりごとがなく、人によって出てくるものが違うことでした。
Step 03 進め方のご提案 ― 理想の姿と、AIに任せる範囲を決める
目指したのは、特定の一人に頼らずに回る会社です。案件・事務・AIの3つについて、次の姿を真様と共有しました。

理想に近づくために、最初にしたのは仕組みづくりではなく業務の分解です。16工程それぞれの下に実際の作業を1行ずつ書き出す「AI化台帳」をつくり、今の実態は真様に答えていただき、AIに任せる範囲は一緒に相談して決めました。BoostXが勝手に埋めず、決まっていないところにだけ案を置く進め方です。
Step 04 伴走しながら実装① ― 案件は、1つのアプリに集まった
Googleアカウントだけで動く案件管理アプリをつくりました。社内の5〜10名が同じURLから同時に使え、受注済み・提案中の段階、請求中・入金待ちまで一覧で分かります。書類と写真は案件ごとのフォルダへ自動で振り分けられ、見積書や契約書を作ったら「案件管理に登録して」のひと言で、Claude Codeが内容を読み取って登録します。

- 案件の状況は担当ごとに把握し、請求・入金は営業担当の方に確認
- 書類と写真の置き場所が案件ごとにばらばら
- 書類を作ったあと、案件の情報を入力し直していた
- 全員が同じ画面で案件の段階を確認でき、請求中・入金待ちも一覧で分かる
- 書類と写真は案件フォルダの「書類」「写真」へ自動で振り分け
- 「案件管理に登録して」のひと言で、書類の内容がそのまま登録される
Step 04 伴走しながら実装② ― 誰が頼んでも、AIが同じ品質で動く
Claude Codeが毎回最初に読む会社の決まりごと(CLAUDE.md)に、会社概要、16工程と担当、社内の言葉、出力の型、禁止事項、ファイルの置き場所をまとめました。繰り返す作業は、1業務1つの手順書(スキル)にしています。正本は1か所に置き、各PCは使う前に最新版を取り込むので、人によって版が割れることもありません。

Step 04 伴走しながら実装③ ― お客様の情報は、外に出ない
お客様の氏名・住所・電話番号、工事金額、お住まいの写真を扱う会社だからこそ、社員全員がAIを使う前に「どこに何を置き、誰が見られるか」を決めました。アプリは会社のアカウントでログインした社員だけが開ける設定で、設置の途中でこの設定が初期状態に戻る落とし穴も、手順書の中で確認する工程を入れて防いでいます。

Step 05 現場に根付かせる ― 社員全員がClaude Codeを使うようになった
道具を渡して終わりにしないよう、運用ルールを10項目にまとめ、採用するかどうかを真様と一つずつ決めました。変更は社内の責任者が承認してから反映する、同じ作業を2回したらスキル化の候補にする、月1回使っていないスキルを整理する、AIが作ったものは人が確認してから外に出す、といった決めごとです。そのうえで社員全員のPC設定と勉強会を行い、営業担当の方1人が使っていたClaude Codeを、今では社員全員が使っています。
Step 06 AI顧問として継続 ― どうなったか、そしてこれから
構築後もAI顧問として毎月ご一緒しています。共同管理シートで会議の記録、KPI、次にAI化する業務を管理しながら、AI化台帳に残っている工程を順にスキルにしています。ここまでの支援と変化をまとめると、次のとおりです。

ご利用いただいたサポートメニュー
AI顧問:業務フロー資料の読み込みと16工程の業務分解(AI化台帳)、AIに任せる範囲の設計、運用ルールづくり、構築後の毎月の伴走(共同管理シートで会議・KPI・次にAI化する業務を管理)
Claude Code構築支援:CLAUDE.md(会社の決まりごと)とスキルの設計・作成、案件管理アプリと案件登録スキル、共有の仕組みとセキュリティの設計(データの置き場所・社内限定の公開・鍵と個人情報の扱い)、社員全員のPC設定と勉強会
同じ課題をお持ちの方へ
案件の状況が担当者にしか分からない、事務が特定の人に集まっている、AIを使い始めたものの人によって結果が違う——少人数で受注から請求までを回す会社では、こうした状態が重なりがちです。今の業務を工程ごとに分けてAIに任せる範囲を決め、CLAUDE.mdとスキルで会社の前提を揃えると、特定の一人に頼らずに社員全員でAIを使えるようになります。どの工程から始めるのがよいかは、業務の流れを一緒に整理するところから考えられます。

